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シナネンがマイクロ風車に参入、グローバルエナジーと協業

2020/03/12 21:08
工藤宗介=技術ライター
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ポール型完全独立電源装置
(出所:シナネン)
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 シナネン(東京都港区)は、マイクロ風車を開発するグローバルエナジー(静岡県浜松市)と協業し、小型風力発電事業に参入する。2月に100%子会社「Sinagy Revo(シナジーレボ)」(東京都港区)を設立し、マイクロ風車を搭載した製品の開発・製造・設計・販売・保守・メンテナンス事業を展開する。

 マイクロ風車は、自家発電が求められる設置場所で高いニーズがある一方、これまではブレード(羽根)の重さ、素材、形状などが原因とされる騒音問題や事故など多くの課題を抱えていた。グローバルエナジーは、2002年の創業以来、風車を研究・開発しており、平均毎秒約1mの微風で回転し、平均毎秒約2mで発電するマイクロ風車を開発した。

 特許を取得した独自の垂直型ブレードにより、風向きに関係なく360度からの風を受けて効率よく発電する。設備利用率は34%。また、風切り音は一般的な図書館内の騒音(約40dB)より静かな30dBとなり、市街地での設置も可能という。このほかにも、強風時にもブレードの回転数を一定に保って発電できる。

 シナネンは、グローバルエナジーが開発したマイクロ風車における国内外の新たな風力発電事業の潜在性に注目し、今回の協業を決定した。新会社では、グローバルエナジーと共同でマイクロ風車を搭載したポール型完全独立電源装置と屋上用風力発電装置を開発・販売する。資本金は1億5000万円(資本準備金を含む)。社長は、シナネンのプロジェクト推進部副部長(4月からイノベーションチーム長)の進藤裕司氏が兼任する。

 ポール型完全独立電源装置は、マイクロ風車と太陽光パネル、防犯カメラ、LED照明、無線LANなどの通信装置、小型蓄電池を搭載する。災害時の電源インフラとしての活用が期待され、全国約7万5000カ所の避難場所に設置することで停電時の夜間照明の確保、災害時の安否確認に不可欠となる通信ネットワークと電源を提供できる。このほかにも、企業のSDGsやBCP対策などの用途を想定している。

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