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伊藤忠、海外で蓄電池ビジネスを本格化、加企業に出資

2020/03/17 18:38
工藤宗介=技術ライター
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Eguana Technologiesの蓄電システムの設置状況
(出所:伊藤忠商事)
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 伊藤忠商事は3月16日、北米・オーストラリア・欧州市場を中心に独自の蓄電システムを販売するカナダのEguana Technologiesから新株予約権付き転換社債を引き受けたと発表した。今後、同社の株式水準に応じて株式転換を行い出資参画する予定。

 両社は、2015年から戦略的提携を結び共同でマーケティングを行ってきた。今回、蓄電池市場の成長が見込まれる北米・オーストラリア・欧州市場におけるビジネス展開を目的に、資本関係を構築することに合意した。出資額は約4億円(日本円換算)、全額を株式転換した場合の出資比率は20%弱になる見込み。役員の派遣は現在のところ予定していないが、オブザーバーライトを持つ。

 Eguanaへの出資参画に伴い伊藤忠商事は、国内外の出資先とのビジネス協業を進めていく。具体的には、米国の大手住宅用太陽光発電事業者Sunnova Energyとの住宅用蓄電システム事業展開、英Moixa Energy Holdingsが開発するAIソフトウエア「GridShare」のEguana製品への搭載、NFブロッサムテクノロジーズ(横浜市)との蓄電システム製造事業における技術交流を行う。

 伊藤忠商事は、日本国内で独自ブランドの蓄電システム「Smart Star」を2020年3月時点で累計約3万台(300MWh/90MW相当)を販売する。また、2018年11月からGridShareを連携させた次世代モデルの蓄電システム販売を開始し、固定価格買取制度(FIT)が満了した顧客向けにAI(人工知能)による蓄電池最適制御サービスを提供している。

 今回のEguanaとの協業により、これまで日本市場で培ってきた蓄電池ビジネスの知見を進化させ、海外市場でビジネスを展開する。米国・オーストラリア・欧州市場における蓄電システムの拡販およびGridShareプラットフォームを活用した蓄電システムの群制御によるVPP(仮想発電所)事業の展開など、新規ビジネスを創出する。

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