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屋根上太陽光など高所作業を安全に、転落防止システム

2020/03/30 19:05
工藤宗介=技術ライター
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ワイヤータイプの設置事例
(出所:G-Place)
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レールタイプの設置事例
(出所:G-Place)
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 建設資材やリサイクル建材の販売を手掛けるG-Place(京都府長岡京市)は3月25日、シンガポールの高所安全装置専門メーカーであるアクロバット(Akrobat)の常設型転落防止システムの取り扱いを開始した。同システムは、東南アジアを中心に世界で700件以上の導入実績があるという。

 屋根上太陽光発電設備の定期点検やメンテナンスといった高所作業時に、作業者の転落を防止するための命綱を掛けたままワイヤーやレールを伝って作業エリアまで安全に移動できる。既存の建物や設備に後付けでき、フルハーネス型の保護具との併用でより確実に高所作業の安全性を高められる。EU加盟国の統一規格「EN規格」に準拠する。

 ワイヤータイプは、ワイヤー製の親綱により自由な設置が可能。日本のさまざまな折板屋根に対応し、クランプ式で屋根を傷つけることなく設置できる。また、命綱のフックを掛け替えることなく移動を続けられる独自構造を採用した。

 レールタイプは、アルミ製レールにより人間だけでなくBMU(ビル・メンテナンス・ユニット)などの重量にも耐えられる。床下だけでなく天井にも設置できる。ラインアップは、設置場所に応じて水平型ワイヤータイプ、水平型レールタイプ、垂直型ワイヤータイプ、垂直型レールタイプ、懸垂型レールタイプの5種類。

 参考価格は、水平型ワイヤータイプを角ハゼ式折板屋根に設置する場合のワイヤー長50m・カーブポイント2カ所の標準的なシステムで228万円(税別、標準工事費含む、定期メンテナンス3年分を含む)。また、オプション設備としてガードレール(柵)、ウォークウェイ(通路)、タラップ(梯子)も用意する。

 これまで日本では腰回りに巻きつけ命綱を接続する「胴ベルト型」が主流だったが、落下時に全体重が腰回りに集中することで内臓破裂や肋骨骨折、ベルトがずり上がって胸部圧迫することで低酸素脳症などが起こる恐れがあり、着用していても死亡事故や重大な後遺症につながる事例が報告されていた。

 そこで2019年2月に改正された労働安全衛生法では、ISO(国際標準化機構)、ANSI(米国国家規格協会)、CEN(欧州標準化委員会)などの国際規格と整合させ、2022年から複数のベルトで胴体を支え落下時の衝撃を分散させるフルハーネス型保護具の着用が原則的に義務化された。

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