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産総研の被災地再エネ技術支援、「福島モデル太陽電池」など

2020/04/08 14:48
工藤宗介=技術ライター
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「福島モデル太陽電池」を主導するアンフィニの福島工場
(出所:日経BP)
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 産業技術総合研究所(産総研)の福島再生可能エネルギー研究所(FREA)は4月2日、産業集積と復興への貢献を目的とした「被災地企業等再生可能エネルギー技術シーズ開発・事業化支援事業」について、2020年度の公募を実施し、コンソーシアム型9件、個別企業型8件を採択したと発表した。2020年度末までの計画で支援していく。

 FREAでは、2013年度から福島・宮城・岩手の被災地3県に所在する企業に対し、FREAのノウハウや研究設備などを活用した再エネ関連技術シーズに対して支援してきた。2018年度からは、被災地企業を核としたコンソーシアムに対し、これまでの技術支援の成果を活用した被災地発の再エネ関連製品の事業化に向けた技術開発を重点的に支援している。

 2020年度は、コンソーシアム型の太陽光発電分野では「福島モデル太陽電池モジュールの開発」(アンフィニ、アサカ理研、カナメ、クニミネ工業、山王、さんのう)、「廃棄太陽光発電パネルガラスの有効資源としての利用促進に関わる研究開発」(廃ガラスリサイクル事業協同組合)、「融雪型太陽電池モジュールの事業化支援」(アンフィニ、大日本印刷)の3件が採択された。

 風力発電分野では「大規模風力開発に資する複雑地形風況アセスメント技術開発」(福島発電、JR東日本エネルギー開発)、「風力大量導入を支える被災地発ウィンドファーム安定運用支援技術の開発」(北拓、朝日ラバー、アルプスアルパイン、シンクランド)の2件。

 地熱・地中熱分野では「耐熱型ボアホールスキャナーによる地熱井・温泉井の健全利用技術の実用化」(ボア、地熱エンジニアリング、三井金属資源開発)、「地質調査孔を用いた熱応答試験の標準化と福島県・見かけ熱伝導率分布図の作成」(福島県地中熱利用技術開発有限責任事業組合・ふくしま地中熱LLP)の2件。

 蓄エネルギー分野(水素・熱)では「再エネ利用拡大に向けた水素・熱利用関連技術開発」(北芝電機、IHI、アネスト岩田、アポロガス、クレハ、山王、ジュークス、日本化学工業)、再エネ管理分野では「分散電源制御技術と統合エネルギーマネージメントシステムの適合性評価」(会津ラボ、FEP、日本工営)がそれぞれ採択された。

 また、個別企業型の太陽光発電分野では「高性能・高接着強度実現に向けた結晶シリコン型太陽電池電極ペースト用ガラスフリットの開発」(AGCエレクトロニクス)、「車載用PV計測システムの開発と評価」(日本カーネルシステム)の2件。風力発電分野では「風力発電機用ブレード保護シートの改良」(藤倉コンポジット)、「小型液滴エロージョン試験装置の開発」(トミー精工)の2件。

 地熱・地中熱分野では「岩手県の温泉地における小型温泉発電装置の長期実証試験支援」(リナジス)、「地熱発電所操業データを用いた異常検出システムの開発」(奥会津地熱)の2件。蓄エネルギー分野(水素・熱)では「水素貯蔵のための新規アンモニア合成触媒の開発」(堺化学工業)。再エネ管理分野では「クロス発電の実証」(いいたてまでいな再エネ発電)が選ばれた。

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