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富士電機がメガソーラー向け大型パワコン、東南アジア市場を狙う

2020/04/15 19:21
工藤宗介=技術ライター
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PVI1500CJ-3/2500
(出所:富士電機)
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 富士電機は4月14日、同社製品で最大容量となる太陽光発電用パワーコンディショナー(PCS)を発売したと発表した。メガソーラー(大規模太陽光発電所)に適した土地が多く残る東南アジア市場をメインターゲットに、山間部などに大規模案件が残る日本にも展開していくとしている。

 製品名は、「PVI1500CJ-3/2500」で、最大入力電圧はDC1500V、定格出力は2500kVAとなる。PCSは太陽光パネルで発電された直流電力をパワー半導体で交流に変換するが、電力変換時に電圧が跳ね上がり許容値(最大入力電圧)を超えるとパワー半導体の故障につながる。従来製品は跳ね上がりを考慮し出力できる電圧を最大入力電圧の85%としていた。

 新製品では電力変換回路を見直し、電圧の跳ね上がりを抑えることで同90%に高めた。これにより過積載できる太陽光パネル容量が増加し、過積載率を従来の150%から200%にした場合、発電量を最大2割向上できる。

 また、パワー半導体などで構成される3つのインバーター回路を搭載。従来は低出力時でも全てのインバーター回路が作動していたが、新製品では出力の大きさに応じて作動するインバーター回路の数を最適制御する仕組みを導入し、低出力時(定格出力の5~30%時)の発電効率を3.5~0.5pt向上した。

 MPPT(最大電力点追従制御)の電圧範囲はDC915V~1350V、定格出力電圧はAC590V。変換効率は最高98.7%、EU効率98.5%。本体寸法は幅2025×奥行き1300×高さ2594mm、重さは4000kg。

 PCS製品全体で2023年度に24億円の売り上げを目指す。メガソーラーの設置が一巡した日本と比べて、東南アジアはタイやマレーシアなどで政府が積極的な導入計画を示すなど太陽光発電の市場拡大が期待されるという。

 メガソーラー向け大容量PCSでは、国内トップシェアの東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が、2019年に世界最大級の単機容量5.5MWのシステムを製品化している。これは、出力920kWのモジュラー式PCSを並列化した構成で、最大となる6台構成の場合、5.5MWになる。TMEICはそれ以前にも、単機容量で3.2MW機を製品化していた(関連記事:TMEIC、太陽光・蓄電池用の新型パワコン、世界最大5.5MW、モジュラー単位で可変) 。

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