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福島県葛尾村、自営線マイクログリッド着工、「メガソーラー+蓄電池」で(page 3)

電柱150本、総延長5kmの配電網を独自に構築

2020/04/20 15:08
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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再エネO&Mで雇用創出

 特定送配電事業により電力を供給する需要家については、独自のスマートメーターを設置し、MDMS(スマートメーターの運用管理システム)を通じて、電気料金を管理して、請求業務までを担う。

 さらに、災害時に東北電力の商用系統が停電になった場合、系統から遮断して、マイクログリッドを独立して運用して給電するほか、メガソーラーからの電力をEVに充電して、マイクログリッド外の需要家などにも、EVを通じて電力を供給する(図3)。

電気自動車(EV)に充電して太陽光の電気を「運ぶ」
(出所:日経BP)
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 また、葛尾創生電力は、特定送配電事業とは別に須賀川瓦斯の取次として、「かつらおのでんき」のサービス名で営業し、電力を販売する。さらに、2021年4月からは、小売電気事業者として登録し、商用系統を使って自ら電気を供給する。契約電力量の目標は10MW。

 加えて、葛尾創生電力は、マイクログリッドに連系する1.7MWのメガソーラーのO&M(運営・保守)を自社で手掛けるほか、他社の再エネ設備のO&Mサービスや維持管理事業を手掛けることで、収益機会を増やし、地域雇用の創出を目指す。

 再生可能エネルギーによるマイクログリッド事業としては、宮城県東松島市の「スマート防災エコタウン」や千葉県睦沢町の「むつざわスマートウェルネスタウン」などがあるが、「葛尾村スマートコミュニティ事業」は、再エネの規模や供給戸数の面で国内で最大規模になる(関連記事:「千葉大停電」下でも、道の駅と住宅に電気と熱を供給)(関連記事:国内初! 太陽光と蓄電池による「自営線マイクログリッド」)。

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