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アフリカの新型コロナ対策、IRENAが再エネ活用で後押し

未電化地域での医療機器の活用や清浄水の供給など実現へ

2020/04/22 23:36
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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アフリカの農村や遠隔地域で分散型の太陽光発電所を活用している例
(出所:IRENA)
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 国際再生可能エネルギー機関(International Renewable Energy Agency:IRENA)は、アフリカ連合(African Union Commission:AUC)と、新型コロナウイルス(COVID-19)対策の強化策として、アフリカ大陸全体における再生可能エネルギーへの取り組みで緊密に協力することで合意した。4月16日に発表した。

 アフリカ大陸では、農村部を中心に、生命や健康の維持に必要な環境の整備が遅れている。そこに必要なエネルギーが行き届いていないことも多い。そこで、分散型などの再エネ開発を後押しし、アフリカ大陸全体でのエネルギーへのアクセス性を向上させる。

 例えば、医療機器を活用できるような拠点の整備や、衛生状態を改善するためのきれいな水の供給といった、電力が必要なインフラやサービスを実現するために再エネを活用できる環境整備の支援を想定している。

 地域の保健を担う拠点のこうした機能を底上げすることで、アフリカ大陸におけるパンデミック(感染症の世界的な大流行)の対応力の強化に寄与するとしている。

 アフリカ大陸では、約6億人が近代的なエネルギーサービスを享受できていない。再エネの導入を加速させることで、2030年には、こうした人々のうち4分の1に必要なエネルギーを供給できる可能性もあるとみている。

 アフリカ大陸におけるこうした需要を満たすエネルギー源として、再エネが費用対効果の面で最も現実的、かつ持続可能な解決策だと強調している。

 両者の提携では、バイオエネルギー政策のフレームワークやガイドラインをはじめ、アフリカ連合が進めている各種の再エネ関連プログラムを補完する施策を講じていく。諸島地域における再エネの普及、アフリカ全体での小水力発電の開発、農村部や遠隔地域に対するインフラ開発の総合的な取り組みなどに、民間も含めた国際的な枠組みで取り組む。

 IRENAがアフリカ東部、西部、南部で実施している「Clean Energy Corridors initiatives」でも両者が協力する。ここでは、アフリカ大陸内で再エネの国際間取引を加速させる。多国間での大規模で強力な電力取引市場を構築することを通じて、再エネの導入と活用を加速させる。

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