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京都府舞鶴市にパーム油発電を計画、住民説明会を開催

2020/04/23 00:48
工藤宗介=技術ライター
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事業実施体制(計画)
(出所:舞鶴グリーンイニシアティブス合同会社)
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発電所のイメージ写真(類似プラント)
(出所:舞鶴グリーンイニシアティブス合同会社)
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パームの実。パーム油は「RSPO(SG)認証」を取得したものを調達
(出所:資源エネルギー庁)
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 カナダの再生可能エネルギー事業者Ampと日立造船、京都府舞鶴市は、京都舞鶴港喜多地区および喜多ふ頭にパーム油を燃料とするバイオマス発電所の建設に関し、1月に立地計画地周辺の自治体を対象とした住民説明会を開催した。

 発電方式は、ディーゼルエンジン8台と蒸気タービン1台によるコンバインドサイクル(うちエンジン1台常用予備機)。定格出力は66MWで一般家庭約12万世帯分の消費電力に相当する。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を利用して関西電力に売電する。事業期間は20年。

 燃料は、インドネシアで生産されたパーム油を使う。年間約12万tを輸入する見込み。シンガポールのパーム油会社であるGolden Agri-Resources(GAR)から調達する。「RSPO(SG)認証」を取得し、栽培工程までのトレーサビリティが確立された燃料のみを使用することで、違法な森林伐採などが行われず持続可能であること担保する。

 事業主体は、Ampが出資する「舞鶴グリーン・イニシアティブス合同会社」。今後、国内大手企業を対象に共同出資を募っていく。建設および運営・保守は日立造船が担当する。運営にあたり合計35人の地域雇用を創出する計画。

 住民説明会では、京都府福知山市のパーム油発電で騒音や悪臭などが問題となっていることから、生活環境への影響を懸念する意見が出された。それに対し、エンジンの屋内設置や防音壁、高さ17mの煙突による拡散効果などの対策を行うことで、ほぼ人間が感じないレベルまで抑えると説明している。

 同市によると、今回のプロジェクトは、日立造船から雁又地区にあった重油燃料の発電所の閉鎖と、燃料転換計画による新たな発電所の用地確保について相談を受けたのが発端という。地球温暖化防止に加え、港湾振興、地域経済の活性化、雇用拡大、災害時における地域防災拠点の確立、排熱による新規ビジネスへの発展などのメリットがあり、適切な対策と運転管理を行えば周辺環境への最小限に止められると判断したという。

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