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国連、コロナ危機からの回復指針、脱炭素と両立を

経済を活性化し、雇用を守るためのロードマップ公表

2020/05/04 12:18
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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国連はコロナ危機下でも気候対策の継続を訴える
(出所:国連ホームページ)
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 国際連合は4月30日、「新型コロナウイルス(COVID-19)後の経済を活性化し、雇用を守るためのロードマップ」を公表した。「感染症は失業を伴う歴史的な景気後退を引き起こす」と見通し、そこからの回復は「旧態」を超えたものとし、「より持続可能でジェンダー平等、かつカーボンニュートラルな道のり」と位置づけている。

 具体的には、以下、重視すべき5つの分野を挙げた。(1)既存の医療サービスを守り、医療制度のCOVID-19対応能力を強化、(2)社会的保護と基本的サービスを通じ、人々の困難への対処を支援、(3)経済復興プログラムを通じ、雇用を守るとともに、中小・中堅企業とインフォーマル・セクターの労働者を支援、(4)最も脆弱な立場に置かれた人々に必要な財政・金融策を急拡大する指針を提供し、多国間の対応と地域的対応を強化、(5)社会的一体性を促進し、コミュニティ主導型のレジリエンスと対応システムに投資する――。

 これら5つの重点分野に取り組む前提として、「環境の持続可能性」を満たす必要があると強調。化石燃料補助金をCOVID-19対応支援に振り分けることも含め、今後数週間から数カ月にわたって大がかりな財政上、金融上の使途変更も求めている。

 国連では、諸機関を含めて総額178億米ドルの「持続可能な開発プログラム」を進めているが、今回のコロナ危機の社会経済的影響の規模と範囲に対応して調整されるという。

 加えて、国連はCOVID-19対応・復興基金を立ち上げた。この基金は、当初9カ月間で10億ドルとし、今後見直される予定としている。この基金は、低・中所得プログラム国での医療と開発の危機を克服するための援助を想定している。

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