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世界最安「1.6953セント/kWh」、ドバイで900MWのメガソーラー

コロナ危機の下、ビデオ会議でPPA締結

2020/05/04 13:24
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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DEWAのHE Saeed Mohammed Al Tayer最高経営責任者 兼 業務執行役員
(出所:DEWA)

 アラブ首長国連邦(UAE)・ドバイ首長国のDubai Electricity and Water Authority (DEWA:ドバイ電力水道庁)は4月29日、同庁が開発を進めている「Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park」第5期の出力900MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)について、25年間の電力購入契約(Power Purchase Agreement)を締結したと発表した。

 売電単価は1.6953米セント/kWhで、世界最安の単価を更新したと強調している。2021年第3四半期に売電を開始する。

 契約の締結は、ビデオ会議によって実施された。新型コロナウイルスによる感染症の世界的な大流行にともなう措置としている。

 DEWAのHE Saeed Mohammed Al Tayer最高経営責任者(CEO)兼 業務執行役員(MD)と、サウジアラビアのエネルギー会社であるACWA PowerのMohammad Abunayyan会長が契約を締結した(関連ニュース:産油大国が再エネに注力するワケ、ACWA Power社長が語る)。

 DEWAは2019年11月に、今回の第5期のメガソーラーの建設と運営に関する優先交渉権を、ACWA Powerとガルフ投資公社(Gulf Investment Corporation)が主導するコンソーシアムに与えたことを発表していた。

 国際的なディベロッパー60件の提案の中から選んだとしている。

 DEWAは、ACWA Powerとガルフ投資公社との提携に基づいて、特定目的会社(SPC)の「Shuaa Energy 3」を設立した。このSPCの60%をDEWAが、残りの40%をコンソーシアムが所有している。

 第5期のメガソーラーは、面積当たりの発電量をより増やすために2つの技術を採用した。両面発電タイプの太陽光パネルと、1軸型の追尾式架台である。

 「Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park」は、1カ所に立地する再エネ発電プロジェクトとしては世界最大規模としている(関連ニュース)。独立系発電事業者(IPP)のモデルで事業化し、2030年までに出力5000MW(5GW)に拡大する計画となっている。投資額は500億UAEディルハム(約1兆4524億円)を予定している。

 このプロジェクトは、原油依存の高いUAE経済を、再エネを交えた多様性のあるエネルギー・経済に加速的に転換していく象徴と位置付けている。

 ドバイ首長国政府が進めている再生可能エネルギー活用戦略「Dubai Clean Energy Strategy 2050」において、75%を賄う規模になるとしている。

 「Mohammed bin Rashid Al Maktoum Solar Park」では、2030年までに出力5000MW(5GW)に拡大する計画のうち、第1~第3期の合計出力1013MW(1.013GW)の太陽光発電所が稼働済みとなっている。

 稼働済みの太陽光発電所は、第1期の出力13MW(2013年に売電開始)、第2期の200MW(2017年に売電開始)、第3期の800MWである。

 建設中は、第4期の950MWと第5期の900MWである。第5期は太陽光発電のみだが、第4期は、太陽光発電と集光型太陽熱発電(CSP)を複合した構成となっている。

 第4期の950MWは、3つの技術で構成している。600MWはCSP、 250MWは通常の太陽光発電、100MWはソーラータワーと呼ぶ高さ260mの高層建築物となる。ソーラータワーは世界で最も高さのある太陽光発電設備になるとしている。

 このほか、15時間分の世界最大の熱貯蔵容量を備える装置も併設する。この第4期の投資額は157.8UAEディルハム(約4583億円)である。

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