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米電力、再エネ加速へ770MWの蓄電システム、火力停止を前倒し

2020/05/05 15:45
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 米国カリフォルニア州の電力大手のSouthern California Edison(SCE)は5月1日、再生可能エネルギー発電電力をより多く活用する目的で、7カ所・合計出力770MWの新設の蓄電システムを確保する契約を締結したと発表した。

 米国における最大規模の電力貯蔵関連の調達契約の一つと強調している。

 太陽光発電と風力発電をより多く電力網に取り込み、沿岸地域にある複数の火力発電所の稼働停止の時期を、今後3年間以内に前倒しできるようにする。

 同社の電力システムの信頼性を強化でき、かつ、電力不足に陥る恐れがある地域を減らす効果があるとしている。

 州の公益機関であるCalifornia Public Utilities Commissionは2019年、州内の電力供給に関する課題を指摘した。稼働年月の長い天然ガス火力発電所をできるだけ廃止するとともに、太陽光発電と風力発電をできるだけ多く活用して、ピーク時の電力需要にも対応できるシステムの実現を柱とする。

 この課題を解決し、さらに、州が掲げている2030年時点での温室効果ガスの削減目標の実現にも寄与するとしている。

 同社が契約した7カ所のプロジェクトは、太陽光発電所内や隣接地に蓄電システムを備え、太陽光発電電力を蓄電して活用する事業計画がほとんどとしている。

 このうち、2カ所は米国の大手公益会社であるSouthern Companyの発電事業会社、Southern Powerの案件である。

 出力88MWのGarland(所在地:Rosamond, Kern County)、72MWのTranquility(Tranquillity, Fresno County)で、2カ所とも契約期間は20年間で、いずれもメガソーラー(大規模太陽光発電所)は太陽光パネル大手のカナディアン・ソーラー傘下のRecurrent Energyと共同で開発・運営する。

 フロリダ州に本拠を置く電力卸会社のNextEra Energy Resourcesとは、3カ所の案件で契約した。115MWのBlythe 2(所在地:Blythe, Riverside County)、115MWのBlythe 3(同)、230MWのMcCoy(同)で、3カ所とも契約期間は15年間となっている。

 残りの2カ所は、LS Powerによる100MWのGateway 1・2(所在地:San Diego, San Diego County、契約期間:15年間)、TerraGen Powerによる50MWのSanborn(Mojave, Kern County、10年間)となっている。

 いずれも稼働時期は2021年1月となっている。

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