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風力と太陽光で進むタンカー、蓄電池搭載、FS開始

2020/05/08 22:58
工藤宗介=技術ライター
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Aquarius MREの設置イメージ
(出所:EMP)
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オイルタンカー周辺気流の仮想風洞調査
(出所:EMP)
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 エコマリンパワー(EMP、福岡市)は4月30日、船舶用の再生可能エネルギーシステム「Aquarius MRE」の商業化に向けて、タンカーへの導入に関する事業性評価(FS)を開始したと発表した。船主と協力して、さまざまな導入技術が燃料消費量やCO2排出量をどのように削減できるかを調査する。

 Aquarius MREは、同社の特許技術「EnergySail」をもとにした硬帆アレイ、太陽光パネル、蓄電モジュール、充電装置、コンピューターなどを組み込んだ動力・推進システム。風力や太陽光を利用して航行することで、燃料消費量の削減、大気汚染の低減、CO2排出量の削減が可能。

 硬帆アレイは、コンピューター制御によって気象条件に合わせて自動配置され、使用しないときや悪天候時は収納できる。各EnergySailには、センサーや太陽光パネル、その他の発電装置などを搭載可能で、停泊中や港内でも使用できる。

 FSには、寺本鉄工所(広島県尾道市)、古河電池、ケーイーアイシステム(大阪市)、不二貿易(北九州市)が参画する。対象となる船舶は、全長約240mのLR2タンカーで、Aquarius MREの詳細な導入検討した船としては最大のものとなる。

 達成可能と予想される燃料消費量と排出削減のモデリング、船周辺の気流の計算流体力学(CFD)モデリングを行う。さらに、どの太陽光パネルが最も適しているか、LED照明などの省電力機器の実現可能性についても調査する。

 FSの準備は、2019年の船舶調査の際に実施され、FSのフェーズは、2021年初頭に完了する予定。2020年内には、初期システム試験用の機器を船に設置する可能性があるという。

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