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メキシコ、コロナ対策で太陽光・風力の稼働前テストを停止

感染症の流行に伴う電力需要の縮小も背景に

2020/05/14 15:43
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 フランスの再生可能エネルギー発電事業者であるNeoenは5月7日、同社がメキシコで開発している太陽光発電プロジェクトが、メキシコ政府が講じた新型コロナウイルス感染症対策によって停止したと発表した。

 メキシコの国家エネルギー管理センター(El Centro Nacional de Control de Energía:CENACE)の決定によるものとしている。メキシコでは5月3日から、稼働前の太陽光と風力発電所の稼働前のテストや試運転がすべて停止となっている。CENACEが4月29日に決定した措置による。

 この措置は、感染症の拡大予防だけでなく、感染症の流行に伴う経済活動の抑制などによる電力需要の縮小にも対応したものとしている。

 これによって、数十カ所・合計出力数GWの太陽光と風力発電所の稼働に影響するとしている。

 その一つがNeoenの出力375MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「El Llano solar plant」である。2020年初に工事が完了し、電力購入契約(PPA)に基づく売電開始を7月に控え、稼働前のテストや試運転が続いていた。

 2月からは、スポット市場での売電も始まっていた。今回の措置によって、5月3日にこれらのすべての作業を止めた。

 「El Llano solar plant」は、19米ドル/MWh(1.9米セント/kWh)と世界的に安価な売電単価で事業化したメガソーラーである。

 同社によると、PPAに基づく売電開始が遅れると、EBITDA(税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出した利益)が1カ月当たり200万米ドルのマイナス要因になるとしている。

 同社は世界で合計出力3GW以上の再エネ発電所を運営・建設中で、フランスで最大の出力300MWのメガソーラーや、オーストラリア南部のHornsdaleでは、世界最大規模となる出力150MW・容量193.5MWhのリチウムイオン電池システムを運用している。メキシコでは2013年に再エネ発電事業に参入している。

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