ニュース

2050年「太陽光300GW・30%」、JPEAが長期ビジョン改訂

2020/05/19 22:02
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
2050年の電源構成
(出所:JPEA)
クリックすると拡大した画像が開きます
300GW・最大化ケースにおける2050年までの太陽光・年間導入量の想定
(出所:JPEA)
クリックすると拡大した画像が開きます

 太陽光発電協会(JPEA)は、2050年までの国内における太陽光発電の導入を概観した長期ビジョン「PV OUTLOOK 2050」を改訂した。新たなビジョンでは、パリ協定の長期目標を達成するために、「2050年には日本の電力需要の約30%を賄う必要がある」とし、新たな導入目標を設定した。

 JPEAが2017年に公開した「PV OUTLOOK 2050」では、日本政府が掲げる「2050年までに温室効果ガス排出量を80%削減する」という目標の達成に向けて、太陽光発電の国内導入量(累積稼働量)を「2050年までに少なくとも200GWの実現を目指す」としていた。これは、現状の国内電力供給量の約2割に相当する。

 今回発表した改訂版では、「前回ビジョンで想定した2050年200GWの導入は最低限の数値であり政府目標である温室効果ガス80%削減の実現には不足だった」とし、太陽光発電の想定導入量を積み増した。従来目標の連系出力ベース200GW(太陽光パネル出力ベース250GW)を標準ケースとし、新たに連系ベース300GW(太陽光パネルベース420GW)を最大化ケースとして設定した。

 最大導入ケースである連系出力300GW設置の場合の導入場所は、需要地設置(住宅、非住宅建物、駐車場など交通関連、工業団地などの施設用地)が147GW、非需要地設置(固定価格買取制度・認定の非住宅、水上空間、道路・鉄道関連施設、農業関連)が153.3GWを想定する。また、300GWの場合、出力抑制率は、蓄電池高位ケースでは7%、蓄電池低位ケースでは28%となり、蓄電池の導入が重要とした。

 最大化ケース(蓄電池高位)における2050年の電源構成は、太陽光31%、風力15%、水力10%、その他再エネ7%、原子力11%、火力25%と見込んでいる。太陽光の発電量は4213億kWhで、そのうち3927億kWhが抑制されずに消費(抑制率7%)されると試算する。火力発電からのCO2排出量は1.41億tに減り、2013年度基準で11%程度の排出量となり、他部門から残り9%の排出が許容されるという。

 300GWケースの場合、太陽光の年間導⼊量は2020年代前半は4~6GWとなるが、低コスト化・CO2削減の要求から2030年後半以降は、リプレース・増設分を含め10~20GWの市場規模を想定している。

  • 記事ランキング