ニュース

豪州の鉱山、風力・太陽光・蓄電池によるマイクログリッドで運営

コロナ感染対策で輸送・移動・施工をより安全に

2020/05/22 13:57
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
印刷用ページ
蓄電システムは出力13MW・容量4MWh(手前)、太陽光発電は4MW(奥)
(出所:EDL)
クリックすると拡大した画像が開きます
新たに稼働した5基の風車
(出所:EDL)
クリックすると拡大した画像が開きます

 オーストラリアのエネルギー会社であるEDLは5月18日、同国西部にある金鉱山「Agnew Gold Mine」向けの再生可能エネルギー発電プロジェクトが完成したと発表した。

 オーストラリアにおいて、再エネと蓄電池などを活用したハイブリッド型では最大規模のマイクログリッドとしている。鉱山の運営において、風力発電を利用することも、オーストラリアでは初めてという。

 今回、5基・合計出力18MWの風車を新設し、マイクログリッドへの送電を開始した。ローター径が140mの風車を導入した。

 マイクログリッド全体の出力は56MWである。鉱山で使う電力のうち、最大時で70%を再エネで賄う。

 このマイクログリッド内の電源は、今回稼働した出力18MWの風力発電のほか、稼働済みの出力4MW・太陽光パネル枚数が1万710枚の太陽光発電、出力13MW・容量4MWhの蓄電池システム、出力21MWのエンジン発電機で構成されている。

 Australian Renewable Energy Agency(ARENA)が実施している「先進再エネプログラム(Advancing Renewables Program)」を活用し、1億3500万豪ドル(約94億9192万円)の助成を受けて整備した。

 施工中に、新型コロナウイルスの感染が拡大しはじめた。EDLでは、資材の輸送や作業者の移動の工夫、より安全な施工作業の徹底など、適切な感染防止対策を講じて完成させたと強調している。

 遠隔地にある鉱山では、電力を低コストで確保することが重要になる。化石燃料の活用や遠い地域にある電源の活用は、いずれもコストが過大となる。今回のように、複数の再エネ、蓄電池などを活用したマイクログリッドは画期的で、今後の鉱山経営のモデルとなるだろうとしている。

  • 記事ランキング