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EV船を推進するコンソーシアム、2023年までに2隻竣工

2020/05/23 01:06
工藤宗介=技術ライター
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ゼロエミッションEVタンカーのイメージ
(出所:e5ラボ)
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 旭タンカー、出光興産(出光昭和シェル)、エクセノヤマミズ、商船三井、東京海上日動火災保険、東京電力エナジーパートナー、三菱商事の7社は5月21日、ゼロエミッション電気推進船(EV船)の開発・普及を推進する「e5(イーファイブ)コンソーシアム」を設立したと発表した。

 日本の内航海運は、船員の不足や高齢化、船舶の老朽化といった構造的な問題を抱えるほか、気候変動対策のひとつとして温室効果ガス削減も求められている。同コンソーシアムは、先進的な船舶の開発・導入を通じて、内航海運業界に付加価値を提供することを目指す。

 メンバー各社がそれぞれの強み、技術ノウハウ、ネットワークなどを持ち寄り融合させることで、EV船を基礎とする、革新的な海運インフラサービスを提供するプラットフォームを構築する。事務局は、旭タンカー、エクセノヤマミズ、商船三井、三菱商事の4社が共同出資するe5ラボ(東京都千代田区)が務める。

 取り組みの第1弾として、eラボが企画・デザインしたゼロエミッション電気推進タンカー「e5タンカー」2隻を2022年3月から2023年3月にかけて順次竣工する予定。総トン数は約499t、タンク容量は約1300m3、速力は約11ノット。推進装置にアジマススラスター300kWを2基、サイドスラスター68kWを2基備える。蓄電池の容量は3500kWh。

 日中航海に出て、夕方から翌朝まで係船場所で停泊する間に充電する計画。調達する電気は、現在のところ既存電力をベースに検討しているが、竣工まで時間があることから具体的にはまだ決まっていない。将来的には、再生可能エネルギー電力の調達も積極的に検討していく考え。

 e5ラボは、EV船の開発および普及開発に向けて2019年8月に設立した。資本金は5000万円(資本準備金を含む)で、出資比率は旭タンカーとエクセノヤマミズが各30%、商船三井と三菱商事が各29%。e5は、イノベーションを通じて「electrification(電気化)」「environment(環境)」「evolution(進化)」「efficiency(効率)」「economics(経済性)」の5つの価値を提供することを意味する。

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