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トヨタ欧州本社、風力・太陽光を設置、欧事業はすでに「100%再エネ」

2020/05/27 20:28
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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ベルギーの欧州本社
(出所:Toyota Motor Europe)
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独特の形状の風車
(出所:Toyota Motor Europe)
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屋根上の太陽光パネル
(出所:Toyota Motor Europe)
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 トヨタ自動車の欧州事業統括会社であるベルギーのToyota Motor Europeは5月20日、ブリュッセルにある本社内に、再生可能エネルギー発電システムを新たに導入したと発表した。

 まず、敷地内のビルの前に、風車を設置した。ブリュッセル近郊において、自社で所有する風車を導入した企業は初めてとしている。

 この風力発電設備の出力は10kWで、年間発電量は24MWhを見込んでいる。

 導入した風車は、独特の形状をしている。一般的な羽根(ブレード)のような形状ではなく、3つの垂直型の翼(vertical wings)を備える。

 この形状は、あらゆる方向からの風を効率的に利用できるとともに、騒音を低減する目的としている。地上からの最高高度は23mと低い。

 これによって、近くにあるザヴェンテム空港(Zaventem airport)の運用に悪影響を及ぼすリスクを回避できるとしている。

 敷地内の別の建物(Toyota After Sales Centre)の屋根上には、1400枚の太陽光パネルを設置した。この太陽光発電システムの出力は460kWで、年間発電量は360MWhを見込んでいる。

 欧州におけるトヨタの事業は、運営に必要な電力を100%再生可能エネルギーで賄う目標を、2019年の時点で達成済みとなっている。

 今回の導入によって、自社の事業所内で発電した再エネ電力の利用比率を高めていくという、より踏み込んだ再エネの活用に進むと強調している。

 今後、欧州の他の事業所においても、同様のオンサイト再エネ発電への投資を進めていくとしている。

 欧州の事業所内におけるこれまでの再エネ発電設備の導入では、Toyota Parts Centre Europeの屋根上の太陽光発電(出力1.84MW)、英国の2拠点での地上設置型の太陽光発電(1万6800枚、1万2680枚)、Toyota Motor Manufacturing Franceの「ソーラーウォール」、ベルギーのZeebrugge Vehicle Logistics Centreの風力発電(出力3MW)、Toyota Parts Centre Españaの太陽光発電がある。

 トヨタの欧州事業における100%再エネの実現には、消費電力の低減も寄与している。これまでの5年間に、LED照明への切り替えや、高効率なAC(交流)モーターへの更新、新たなビル管理システムの採用など、包括的にエネルギー効率を改善した。

 この結果、年間の消費電力を5GWhから3.3GWhに35%削減できたという。現時点で、年間の消費電力の10%以上をオンサイト発電できるとしている。

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