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東ガス、洋上風力の浮体技術を手掛ける米企業に出資

2020/06/01 19:17
工藤宗介=技術ライター
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プリンシプル・パワーの浮体構造
(出所:東京ガス、プリンシプル・パワー)
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 東京ガスは5月27日、洋上風力発電向けの浮体基礎システムであるウインドフロート技術を開発・保有する米ベンチャー企業のプリンシプル・パワー(Principle Power)に20億円超を出資したと発表した。出資比率は非公表だが、プリンシプル・パワーの主要株主の1社になるという。

 プリンシプル・パワーのウインドフロート技術は、オイル・ガス分野で実績が豊富なセミサブ式浮体構造を採用した。構造的な安定性に加えて、中空構造の中に水を満たし気象環境に合わせて水量を調節・制御する「動バラスト制御」により、浮体基礎の動揺による風車の発電量・耐久性への影響を軽減できるという。ポルトガル沖の実証実験で出力2MWの風車を5年間運転した実績があり、現在は同沖で商用案件(8.5MW×3基)を建設中。

 遠浅の海域が少ない日本国内では、水深の深い場所でも設置可能な浮体式洋上風力発電のポテンシャルが大きいと見込まれる。環境省が2009年度に実施した再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査によると、国内の洋上風力発電の導入ポテンシャルは、着床式が510万kW~3.1億kWに対し、浮体式が5600万kW~13億kWと推計されている。

 東京ガスグループは、グループ経営ビジョン「Compass 2030」において、2030年における国内および海外での再エネ電源取扱量500万kWを掲げている。今後、プリンシプル・パワーの技術を活用し、国内外における浮体式洋上風力開発を推進していく。

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