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清水建設が「非FIT・野立て太陽光」、CO2ゼロ電力小売りに活用

2020/06/29 21:36
工藤宗介=技術ライター
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中部大学敷地内に建設した太陽光発電施設
(出所:清水建設)
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 清水建設は6月26日、固定価格買取制度(FIT)を活用しない野立て型太陽光発電事業と、それを電力小売事業と組み合わせたスキームを開始したと発表した。

 中部大学の敷地内に太陽光発電を設置し、同大学施設にCO2ゼロの電力を供給するが、発電電力を自営線によって同大学に直接、供給するのではない。発電電力をFIT外で売電しつつ、敷地外の需要地も含めて同大学関連4施設にCO2を排出しない電力を販売する。

 具体的には、岐阜県恵那市の同大学恵那キャンバス敷地内に出力約400kWの太陽光発電施設を建設。同施設で発電した電力を中部電力グループの企業にFITを利用せずに相対でPPA(電力購入契約)を締結して一旦売電する。そして、その対価でクリーン電力を調達して同大学4施設に供給する仕組み。

 電力を供給する施設は、中部大学第一高等学校(愛知県日進市)、中部大学春日丘中学校・高等学校(同春日井市)、研修センター(岐阜県恵那市)、新穂高山荘(同高山市)の4つで、電力需要の合計約1500MWhとなる。この需要に対し、CO2ゼロの電力約600MWh、相対的にCO2排出係数の低い電力を約900MWh供給する。

 CO2ゼロの電力量は、今回設置した太陽光発電施設の発電量に相当する。需要家敷地内にある太陽光発電施設からの電力を直接、自営線で供給するのではなく、既存の電力系統を経由して供給する形になる。4施設の電力起因のCO2排出量は、現在の年間約800tから約200tに削減される見込みという。

 清水建設は今後、複数の異なる場所に施設を構える比較的大規模な大学に対して、今回の仕組みをベースとした、FITによらない太陽光発電事業と脱炭素型の電力小売事業を組み合わせて提案していくとしている。

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