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太陽光の発電コスト、10年内に「2セント/kWh」下回る

2020/06/29 21:52
工藤宗介=技術ライター
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「Well below 2 cents」を展開するテラワット・イニシアティブ
(出所:テラワット・イニシアティブ)
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 再生可能エネルギーによる社会構築を提唱するテラワット・イニシアティブ(Terrawatt Initiative)は、今後10年以内に世界中のどこでも、1kWhあたりの太陽光発電のコストが2セントより下がることを目指す活動「Well below 2 cents(2セントを大きく下回る)」に取り組んでいる。6月24日、新しいWebサイトを公開し、同イニシアティブの取り組みと成果を発信した。

 同イニシアティブは、2015年に開催された国連・気候変動枠組み条約・第21回締約国会議(パリ会議・COP21)において、エネルギー、産業、技術、金融業界の各企業によって設立された。仏エネルギー企業EngieのCEO(最高経営責任者)である。Isabelle Kocher氏が議長を務める。

 「1kWhあたり2セント以下」という発電コストの目標は、「5年前には現実的ではないと考えられていたが、現在では大規模プロジェクトで現実的なものとなっている」という。仏太陽光発電事業者のAkuo Energyは、2019年8月にポルトガルの太陽光発電プロジェクトにおいて1kWhあたり1.47セントを達成した。

 Akuo Energyによると、この成果は同イニシアティブの結論を実証するものとしている。同社では、(1)導入国で長期的なポジションを取ること、(2)開発と資金調達の両方から利益を得るようにプロジェクトを集約すること、(3)長期的な電力購入契約(PPA)により投資のリスクを低減すること――が必要と説明する。

 同イニシアティブでは、「今後10年間の課題は、この価格水準をあらゆる場所、あらゆるレベルにおいて、特に最も恵まれない人々のために一般化すること」と指摘する。誰もが手軽な価格で、信頼性の高い、持続可能で近代的なエネルギーへのアクセスを可能にする新しいエネルギー体制を共に構築していくとしている。

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