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住金鉱山と東北大、太陽光の高効率変換技術で連携

2020/07/06 22:35
工藤宗介=技術ライター
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ビジョン共創型パートナーシップの概要
(出所:住友金属鉱山、東北大学)
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住友金属鉱山の太陽光発電所
(出所:住友金属鉱山)
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住友金属鉱山が製造する機能性材料IWO
(出所:住友金属鉱山)
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 住友金属鉱山と東北大学は6月12日、2050年に向けた「ビジョン共創型パートナーシップ」に基づき連携すると発表した。「太陽エネルギー社会」の実現を目指して、材料系素材を共同で研究・開発し、事業化を目指す。

 ビジョン共創型パートナーシップは、「日本および世界が目指すべき未来社会の姿(ありたい姿)と担う役割(ビジョン)の達成」を目的とする。東北大学では、以前から他企業との間で同様の活動を行っている。

 今回、長期的な視点から、研究開発や人材育成で長年、連携した実績のある住友金属鉱山とパートナーシップを組む。両者は、2018年から約2年間かけて議論を重ね、2050年に向けビジョンを策定した。

 ありたい姿を「太陽光で地球のエネルギー需要をまかなう」、ビジョンを「革新的な材料科学の創生を通して『太陽エネルギー社会』を実現する」と定め、4月から第1ステップとなる共同研究を開始した。以下の3つのステップを進めていく。

(1)東北大学の若手研究者の有望な研究シーズを、住友金属鉱山の強みを生かしつつ共同研究する。当初は、太陽エネルギーを効率よく電力に変換する技術について、住友金属鉱山が所有する粉体・結晶技術を適用して機能の実現、実用可能性を検討する。

(2)実用化に向け、開発した材料の最終用途を想定して応用面から研究する。また、他大学や国立研究開発法人などとの連携も含めて最終用途への橋渡しを企画する。

(3)川下産業と連携して社会実装と新たな太陽エネルギービジネスを目指す。

 東北大学の材料工学における知見と発想力、住友金属鉱山の資源開発、非鉄金属精錬、機能性材料の3事業連携の強み、金属系材料の研究開発力を生かす。短期的な成果にとらわれず、若手研究者のモチベーション向上や人材育成にも期待しているという。

 住友金属鉱山の再生可能エネルギー事業では、CO2削減および地域における自家消費型再エネの導入拡大を目指し、茨城県鹿嶋市に出力3.394MWの太陽光発電所を2016年7月に稼働した。また、薄膜太陽電池向けの機能性材料IWOを製造している。

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