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バイオ燃料を抽出後の「ミドリムシ残渣」、肥料に活用

2020/07/08 23:27
工藤宗介=技術ライター
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ユーグレナ油脂抽出残渣
(出所:ユーグレナ)
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ユーグレナ有機液肥と化学液肥の収量および品質の比較
(出所:ユーグレナ)
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 ユーグレナは7月6日、ミドリムシ(微細藻類ユーグレナ)からバイオ燃料の原料となる油脂を抽出した後の残渣を肥料に活用した農作物の栽培実証を実施し、従来の化学肥料と同等の収穫量が得られることを確認したと発表した。

 明治大学黒川農場、戸田建設、ルートレック・ネットワークス、DAインベント、Office FUJIWARAとの共同研究。黒川農場では、これまで牧草や野菜くずなどを原料とした有機液肥を用いていたが、栽培する農作物によっては牧草や野菜くずなどに含まれる有機酸の影響で生育障害が発生することが課題だった。

 従来から、ミドリムシから油脂を抽出する過程で、含有する有機酸が減少することがわかっていた。そこで、この残渣を原料に有機液肥を製造し、従来の植物性原料から製造した有機液肥、および化学肥料の液肥と比較する研究を、イチゴ栽培で実施した。

 その結果、ユーグレナ有機液肥は、農作物の育成に及ぼす有機酸の被害が見られず、従来の植物性原料から製造した液肥と比べて農作部の生育に有望であることが分かった。また、化学液肥と比較しても収量および品質に差がないことも確認した。

 ユーグレナ脂質抽出残渣の利用方法の開発は資源の有効利用だけでなく、有価物として販売可能になればバイオ燃料の生産工程全体でのコスト低減にもつながる。現在、資本業務提携先である小橋工業など複数のパートナーと共同で開発している。

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