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東電PGなど、再エネ「ノンファーム接続」に向けシステム開発

2020/07/10 23:57
工藤宗介=技術ライター
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 東京電力パワーグリッド(東電PG)は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業を通じて、「日本版コネクト&マネージ」に向けた制御システムを開発する。6月29日に発表した。

 コネクト&マネージとは、電源を新規に系統接続する際に、送電線の空き容量が不足する状況でも、系統が混雑する時間帯に限り出力制御するなど、一定の条件下で接続する仕組みのこと。こうした系統接続手法を「ノンファーム接続」と呼ぶ。海外では、再エネ電源に対してノンファーム接続となるケースが増えている(関連記事)。

 国内でも、「日本版コネクト&マネージ」として、ノンファーム接続を導入することで、再エネの系統連系を促す方針が示されていた。これを受け、NEDOがシステム開発に乗り出し、東電PGを幹事法人とする企業グループが受注した。

日本版コネクト&マネージの潮流イメージ
(出所:電力広域的運営推進機関)
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 同事業では、再エネ電源の接続などで既存系統を最大限活用することを目的に「日本版コネクト&マネージ」を実現する制御システムの開発および実証を行う。具体的には、以下の4項目について検討する。

(1)新たなシステムの開発、既設の電力システムの改修、システムのセキュリティ評価など、日本版コネクト&マネージを実現するシステムに必要な検討・開発を行う。システムには、電力系統の潮流状態の予測をもとに系統の混雑箇所を特定し、解消するための制御方法を算定する「系統抑制」、需要上の制約を考慮し再エネを含むエリア内の電源対し制御方法を決定する「需給抑制」の機能を備える。

(2)日本版コネクト&マネージの実現に必要となる、再エネ発電量や需要量に関する送電系統ごとのローカルな予測について、既存の予測技術を用いた場合の誤差を調査・分析して精度向上策を検討する。

(3)開発したシステムを用いてに日本版コネクト&マネージを実現できることを、データ分析や実系統での実証により確認する。

(4)海外におけるノンファーム型接続に関連する最新の制度の議論状況、電力系統解析技術、再エネ発電量予測技術など、欧州・米国などの諸外国の動向を調査する。

 事業期間は7月1日~2024年2月の予定。実施体制は、東京電力パワーグリッド、東京電力ホールディングス、北海道電力ネットワーク、東北電力ネットワーク、電力中央研究所、テプコシステムズ、東京電設サービス、日立製作所、四国計測工業、日本気象協会、伊藤忠テクノソリューションズ、東京大学の12企業・団体(関連記事)。

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