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出力制御の「指定制度」廃止へ、全エリア「無制限・無補償」に

2020/07/21 21:18
金子 憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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 経済産業省は7月16日、新エネルギー小委員会・系統ワーキンググループ(WG)を開催し、太陽光・風力発電に対する出力制御(出力抑制)のルールを見直し、これまでの「指定電気事業者制度」を廃止して、全エリアで「無制限・無補償」ルールを適用する方向性を示した。

 太陽光に対する出力制御のルールには、現在3タイプある。最大30日まで出力制御される「30日ルール」、最大360時間まで出力制御される「360時間ルール」、そして、無制限・無補償で出力制御される「指定ルール」の3つで、一般送配電事業者に対する接続契約申し込みの期日によって適用されるルールが異なっていた。

 3ルールの運用の前提には、「接続可能量(30日等出力制御枠)」という概念がある。これは、1案件当たり30日以内の出力制御で済む太陽光・風力の最大接続容量のことで、これを旧一般電気事業者の管内ごとに算定する。それを超えた旧一般電気事業者を「指定電気事業者」とし、それ以降、この管内で接続契約を申し込んだ案件は、無制限・無補償の出力制御が系統接続の条件となる。

 これに対し、今回示された方向性では、接続可能量を超えた場合、「指定電気事業者」となるという手順を止め、新規に接続する太陽光・風力案件には、全エリアで無制限・無補償の出力制御を適用するという仕組みになる。

 とはいえ、東京電力、中部電力、関西電力の「中3社」を除いた旧一般電気事業者は、すでに「指定電気事業者」になっていることから、新たなルールを適用されるのは、東京電力、中部電力、関西電力管内の太陽光・風力発電の新規接続案件になる。すでに、30日ルールや360時間ルールを適用されている案件に遡及適用されることはない。

 現在、「中3社」管内で開発されている太陽光の新規案件は、いまの仕組みでは「360時間ルール」を前提に事業計画を立てているが、今回の見直し案が実現した場合、従来の「指定ルール」である「無制限・無補償の出力抑制」が接続条件となる。このため、将来的な出力制御のリスクに関して、前提を変えたシミュレーションが必要になる。

 経産省では、このほかの出力制御方法の見直しとして、「当面、出力制御しない」としてきた「10kW以上500kW未満」の初期接続案件にも範囲を拡大する方向も示しており、今回の見直しと合わせて、太陽光事業者間での制御量の公平性が増すと見ている。

補償ルール毎の出力制御(イメージ)
(出所:経産省)
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 今回の見直しの背景には、東電や中部電力管内では、洋上風力の接続契約申し込みが急増し、これらを前提に接続可能量を算定した場合、試算条件によっては、すでに接続契約申し込み量が、接続可能量を超えているという事情もある。

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