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パナソニック、中国GSソーラーとの協業契約を解消

2020/08/01 11:06
工藤宗介=技術ライター
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新会社の本社を置くはずだった大阪府貝塚市のパナソニックの拠点
(出所:日経BP)
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 パナソニックは7月30日、中国GSソーラーとの太陽電池事業における協業契約を解消すると発表した。GSソーラーが契約で定めた期限を超え、さらに新型コロナウイルスによる影響を考慮した期間を過ぎても、協業開始に必要な要件を満たさなかったためと説明している。

 パナソニックは、独自の「ヘテロ結合型」太陽光パネルを生産している。これは、アモルファス(非晶質)と単結晶のシリコン型太陽電池材料を組み合わせ、相対的に高い変換効率、温度上昇による性能低下の少ない高温特性、両面発電などの特徴を持っている。GSソーラーも、ヘテロ接合型太陽光パネルの研究・開発・生産を行っている。

 両社は、互いの技術を有効活用することでヘテロ接合型太陽光パネルの更なる発展が可能になるとして、2019年5月に太陽電池の研究開発機能を分離して新会社を設立し、共同で出資・運営するとともに、同事業の子会社であるSun Everywhere(旧:パナソニック エナジー マレーシア)を譲渡することに合意していた。

 しかし、契約で定めた期限を過ぎても、GSソーラーが新会社設立および企業譲渡に関する対価を支払わず、海外送金に関する中国政府の許認可を受ける際に必要となる手続きについても行っていないことから、今回の契約解消を決定した。

 パナソニックは今後、新たな協業先との提携を含めたさまざまな手段を検討し、太陽光発電システムとHEMS(住宅エネルギー管理システム)、蓄電池を組み合わせたエネルギー関連事業をさらに強化することで、2022年度の同事業の黒字化を目指す。

 今回の契約解消による現時点で見積もり可能な影響は、同日開示された2021年3月期連結業績予想に反映済み。今後、GSソーラーに対して損害賠償請求などの法的手段も辞さない姿勢で毅然とした対応を行うとしている(関連記事:パナソニック、マレーシア工場を譲渡、ヘテロ型で中国企業と新会社) 。

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