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京セラ、太陽電池の封止材料のライセンスを中国企業に供与

2020/08/19 00:23
工藤宗介=技術ライター
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太陽電池モジュールの断面
(出所:京セラ)
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 京セラと太陽光パネル(太陽電池モジュール)の封止材料メーカーである中国ハンゾーファーストアプライドマテリアルは、京セラの保有する封止材料に関する特許技術をハンゾーファーストのみにライセンスを供与するとともに、封止材料を共同で開発する。8月1日付で基本合意書を締結した。

 太陽光パネルの封止材料は、セル(発電素子)を保護し表面ガラスとバックシートを接着する部材。紫外線や湿度、熱などによりエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)からなる封止材料内に酸が発生してセルの電極が劣化するという課題があった。京セラの特許技術は、EVA内の酸の発生を抑制することでパネルの劣化を抑制でき、長期的な信頼性が向上する。

 京セラは、1975年から太陽電池に関する研究開発を開始し、製品の長期信頼性に関する技術を培ってきた。また、ハンゾーファーストは、2003年から太陽光関連事業に参入し、封止材料の研究開発や製造などを推進してきた。2019年における封止材料の世界市場においてシェア50%を占めている。

 ハンゾーファーストは2018年から京セラの封止材料を受託製造しており、協力体制の構築および製造技術を蓄積してきた。また両社は、環境問題の解決についても多面的に取り組んでおり、SDGsの観点からも廃棄物の総量を減らすためにパネルの長寿命化が求められている。

 このような背景からさらなる技術開発が急務と考え、今回の基本合意に至ったと説明している。今後、新たな封止材料の開発および普及を通じて、太陽光パネルの信頼性をさらに高め、生涯発電量の増加や廃棄量を低減していく。

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