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日本の再エネ比率、「2030年27%」で政府目標超える、英社が予測

太陽光・風力発電の投資額、2030年までに1000億ドル超

2020/08/21 01:07
工藤宗介=技術ライター
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政府が設定している2030年のあるべき電源構成(エネルギーミックス)
(出所:経産省)
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 英国のエネルギー・リサーチ・コンサルティング会社であるウッドマッケンジーは8月19日、2030年までに日本の太陽光発電および風力発電への投資額は1000億米ドルを超え、電源構成に占める再生可能エネルギーの割合が27%まで拡大し、政府が定めた目標値(エネルギーミックス)を上回るとの予測を発表した。

 日本政府は、第5次エネルギー計画において2030年までに電源構成に占める再エネ比率を22~24%まで拡大するとの目標を設定している。2019年の再エネ比率は19%、うち太陽光発電と風力発電は約8%にとどまる。

 同社は、今後10年で日本の太陽光発電および風力発電のコストは30%以上低下すると予測する。化石燃料に対する競争力がさらに高まり、国からの補助金が減った場合でも新たなエネルギーへの大きな投資機会が生まれるとしている。

 日本は、現在までに45GW以上を展開する分散型太陽光発電の最先進国となっている。2030年には、洋上風力発電が約8GWまで急拡大し、従来のベースロード電源からの転換が進む見通し。新型コロナウイルスの影響や石油価格の下落による電力供給コストの低下も追い風となり、2030年の電源構成に占める太陽光発電と風力発電の割合が18%以上に拡大すると予想する。

 また、日本は現在世界第6位の水素市場であり、2020年の需要は402万tに達すると予測する。需要の90%近くは精製所が占め、主に脱硫で使われる。一方、日本の水素目標ではモビリティ分野が重視されており、燃料電池自動車(FCV)の台数を現在の4000台から、2025年までに20万台、2030年までに80万台まで増やすことを目指している。同社は、FCVは電気自動車(EV)より価格が30%高く、コストの急激な低下や燃料補給インフラ展開のための政府からの継続的な支援がない限り目標達成は難しいと指摘する。

 日本は、2030年までに再エネ由来の「グリーン水素」の価格を1kgあたり3ドルまで下げることを目指している。一方、その実現には再エネ電力の均等化発電原価を、現在の予測値よりも37%低い1MWhあたり50ドル以下に下げる必要があるため、クリーン水素を調達するのに輸入を含めたあらゆるオプションを追求すると予想される。

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