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福島県楢葉町の「スマコミ」稼働、復興拠点に1MWの分散太陽光

「楢葉町産」太陽光電力を「ふるさと納税」の返礼品に提供

2020/08/21 22:08
金子 憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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 福島県楢葉町は8月18日、同町の復興拠点である「笑(えみ)ふるタウンならは」に建設してきたスマートコミュニティ事業の太陽光設備などが本格的に稼働したことを受け、記者会見を開催した。同事業は、復興拠点にある公営住宅や商業施設などの屋根に合計出力約1MWの太陽光発電設備と、容量654kWhの蓄電池システムを集中的に設置し、CEMS(地域エネルギー管理システム)で制御するもの。

 「笑ふるタウンならは」には、災害公営住宅140戸のほか、スーパーやホームセンター、飲食店など10店舗が入居する複合商業施設や交流施設、診療所などが集積している。

復興拠点である「笑ふるタウンならは」の全景
(出所:日経BP)
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 災害公営住宅には各戸に出力4kWの太陽光と容量4kWhの蓄電池を導入し、合計で太陽光560kW、蓄電池560kWhになる。また、商業施設には94kWの太陽光と89kWhの蓄電池、交流館には5kWの太陽光と5kWhの蓄電池を設置した。これら施設には、それぞれに住宅にはHEMS(住宅エネルギー管理システム)、ビルにはBEMS(ビルエネルギー管理システム)が導入されている。

 このほかエリア内にある3つの防災調整池のうち、2つの池に水上設置型太陽光発電を設置した。東側の池に136kW、西側の池に199kWとなる。

 これらの復興拠点内のすべての太陽光と蓄電池を合計すると、太陽光は994kW、蓄電池は654kWの規模に達する。

 これらの設備は今年5月には完成し、稼働し始めていた。今後の運用では、HEMSとBEMSを統合制御するCEMSを通じて蓄電池を充放電制御することで、エリア全体の負荷を平準化したり、需要ピークをシフトさせたりするVPP(仮想発電所)機能を実証する。

 加えて、CEMSの通信機能を生かして、再エネ設備を監視しつつ、災害公営住宅の入居者の見守り支援、電力使用量の見える化(可視化)による節電意識の向上、防災情報や節電要請などのメッセージ機能の活用にも取り組むとしている。

各住宅に太陽光のほか蓄電池、HEMSを導入した
(出所:日経BP)
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