風力で船の推進を補助、「自動カイト」が基本承認

2020/08/26 14:39
工藤宗介=技術ライター
Seawingの展開イメージ
(出所:川崎汽船)
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 川崎汽船と仏Airseasは8月19日、一般財団法人・日本海事協会(ClassNK)から、Airseasが開発した風力を利用して船舶の推進力を補助する自動カイトシステム「Seawing」の設計に関する基本承認(AIP)を取得したと発表した。

 Seawingは船首部に搭載され、一定条件の風力・風向のもとブリッジからの簡単なスイッチ操作により自動的にカイトが展開・格納される。気象データと海洋データをリアルタイムに収集・分析し、性能の最適化と最大の安全性を確保したうえで運用される。

 川崎汽船は、6月に同社保有の大型バルクキャリアー(17~18万t)1隻に搭載すると発表。同船型において20%以上のCO2排出量削減効果があり、1隻あたり年間5200tのCO2削減が期待できるという。また両社は、川崎汽船の運航船に搭載される船舶運航・性能管理システム「K-IMS」から得られる運航・性能データを活用し、Seawingのさらなる性能向上を目指す共同開発に合意した。

 今回のAIP取得により、構造および制御に関する基本設計が終了したことになり、実際の船舶への搭載および安全な運用に向けて現時点において大きな懸念がないことが第三者機関で確認された。今後、引き続き詳細設計を進め、2021年末を目標に川崎汽船が運航する船への搭載を目指す。