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ビール製造時のバイオガスで燃料電池を稼働、アサヒ茨城工場

2020/08/27 20:31
工藤宗介=技術ライター
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アサヒビール茨城工場に導入したMEGAMIE
(出所:アサヒグループホールディングス)
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ビール工場排水由来のバイオガスを利用したSOFC発電工程
(出所:アサヒグループホールディングス)
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 アサヒグループホールディングスの独立研究子会社であるアサヒクオリティーアンドイノベーションズ(茨城県守谷市)は、アサヒビール茨城工場において、ビール工場排水由来のバイオガスを利用した燃料電池による発電の実証実験を実施する。8月26日に発表した。

 実証実験では、三菱日立パワーシステムズ(MHPS、横浜市)の固体酸化物型燃料電池(SOFC)「MEGAMIE(メガミー)」を導入する。また、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)がリース方式によるファイナンスを提供する。環境省の「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」の一環で、SMFLが申請代表者として事業全体を取りまとめる。

 ビール工場の廃水処理の過程で発生するメタンなどのバイオガスを精製することでSOFCの燃料とする仕組み。今回導入した設備が稼働すると、出力200kWとして一般世帯約350戸分に相当する年間約160万kWhの電力供給が可能になる。年間約1000tのCO2削減効果が見込まれる。運転開始は10月の予定。

 アサヒグループでは、CO2削減および工場稼働のためのベース電力確保に向けて、エネルギー変換効率の高い燃料電池の導入に取り組んできた。2018年6月までにバイオガスを高純度に精製するプロセスを開発し、2019年5月には小規模のSOFCによる1万時間の連続発電に成功した。今回の実証実験は、実用化に向けた最終試験となる。

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