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中部電・丸紅など、鳥取県営水力を運営、初のPFI方式

2020/09/01 21:54
工藤宗介=技術ライター
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「舂米(つくよね)水力発電所」
(出所:中部電力)
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「日野川第一水力発電所」
(出所:中部電力)
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 中部電力など4社が設立した特別目的会社(SPC)であるM&C鳥取水力発電(鳥取県琴浦町)は、鳥取県の県営水力発電所4カ所の運営権を取得し、9月1日から再整備が完了した「舂米(つくよね)水力発電所」の運営を開始した。

 鳥取県は、2019年3月に運転開始後50年以上経過した県営水力発電所を再整備し20年間運営を行う再整備・運営等事業を募集した。水力発電施設において、施設の所有権を公共主体が持ったまま運営権を民間事業者に設定するコンセッション方式によるPFI事業として国内初の事例になるという。

 4社はコンソーシアムを形成して応募し、2020年3月に優先交渉権を取得。同年5月にSPCを設立し、7月に鳥取県と特定事業契約を締結した。SPCの出資者および出資比率は、中部電力が47.2%、丸紅100%子会社の三峰川電力(東京都中央区)が47.2%、チュウブ(鳥取県琴浦町)が2.8%、美保テクノス(鳥取県米子市)が2.8%。

 今回運営を開始した舂米水力発電所は同県若桜町に立地し、出力は7.89MW、1960年12月に運転を開始した。鳥取県が再整備を実施し、既に運転を開始している。

 SPCは今後、2021年から「小鹿第一水力発電所」(三朝町、出力3.69MW)と「小鹿第二水力発電所」(三朝町、出力4.99MW)、2022年から「日野川第一水力発電所」(日野町、出力4.3MW)の再整備を実施し、完了した後、順次運営を開始する予定。

 中部電力は、2020年7月末時点で中部地方に197カ所の水力発電所と38基のダムを保有し、長期間の安全運用および多数の再整備などの実績がある。今回、これらの知見を活用し、SPCによる安全な再整備・運用に取り組むとしている。

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