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「先着優先」から「メリットオーダー」、地内基幹線も利用ルール変更へ

系統増強「マスタープラン」は再エネ導入量のシナリオごとに作成

2020/09/03 17:11
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 経済産業省は8月31日、有識者会議を開き、固定価格買取制度(FIT)の抜本見直しを含む「エネルギー供給強靱化法」の成立を受け、具体的な制度設計に着手した。

 会合では、以下3つのテーマを討議した。(1)FIP(フィード・イン・プレミアム)制度の詳細設計とアグリゲーションビジネスのさらなる活性化、(2)電力ネットワークの次世代化、送電線設備の増強・利用ルールの高度化、(3)長期未稼働案件への対応

 (2)に関しては、洋上風力など新規に大量に導入される再エネ電源のポテンシャルを考慮し、「マスタープラン(広域系統長期方針及び広域系統整備計画)」に基づき計画的に対応する「プッシュ型」の送電ネットワークに転換するとし、同プランの策定に当たっては、個別の送電設備増強について費用便益を評価する一方、送電設備の増強については、その費用を賦課金方式で全国大で徴収する、との方針がすでに公表されてきた。

 今回の会合では、マスタープラン策定にあたっては、「対象とする送電線は、偏在する再エネポテンシャルを広域的運用により生かすという趣旨に鑑み、広域的運用に資する地域間連系線及び地内基幹系統とする」「将来的な再エネの導入量について、複数のシナリオを設定する」「まずは目標時期として2030年度を基本としつつ、その先も可能な範囲で視野に入れる」などの方向性が示された。

 また、マスタープランは、2021年春に一次案を策定の上、エネルギー政策の進展を踏まえながら、随時改定していくとの流れが示された。今秋には、次期エネルギー基本計画の議論が始まり、2030年のエネルギーミックス(あるべき電源構成)が固まっていくため、マスタープランは、これらの検討状況を睨みつつ、作成していくことになる。

マスタープランで期待される再エネ大量導入を前提とした系統増強の例
(出所:経産省)
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