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「浮体式」太陽光パネル市場、600万米ドル規模に成長へ

2020/09/04 14:20
工藤宗介=技術ライター
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浮体式太陽光パネル市場の推移
(出所:Research Nester)
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 米調査会社リサーチ・ネスター(Research Nester)は9月9日、浮体式太陽光パネル市場は2019年から2027年まで年平均成長率(CAGR)44%で成長し、2027年末までに600万米ドル規模に成長するとの予測を発表した。

 浮体式太陽光発電は、水力発電所のダムや貯水池などの水面に太陽光パネルを浮かべる方式。地上設置型と比べて、土地代がかからないか、相対的に安いため低コストで設置でき、水域は行政が所有することが多いことから許認可が取りやすいといった利点がある。

 一般的に、1MWの浮体式太陽光発電所は、約7~10haの水域を必要とし、1500MWhの電力を発電できるという。水の冷却効果でパネル温度の上昇が抑制され、発電効率を高める効果も期待できる。また、乾燥した気候の土地では、蒸発を抑制することで水の節約にもつながる点も指摘する。

 再生可能エネルギーの需要増加が市場の成長を牽引している。補助金や税制上の優遇措置、貯水池の保有者に対する賃貸給付などが成長を後押しすると考えられる。タイプ別では定置型と太陽追尾型があり、追尾型が長期耐久性と高効率の利点からシェアを高めると予想している。

 その一方で、不安定な実績、周辺コストや環境への影響予測の不確実性、水上における設計・施工・運用に関する技術的な複雑さなどに課題がある。また、開発余地の大きい海上面ヘのセットに関しては、設置コストの高さや耐腐食性の問題から、現時点では制限があると見ている。これらの要因が市場の拡大を抑制する可能性が高いとしている。

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