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美作市、「パネル新税」法案を再提出、新たに低圧事業者の免除規定

2020/09/05 12:30
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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岡山県美作市は「パネル新税」の創設を目指している
(出所:日経BP)
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 岡山県美作市は、「事業用太陽光パネル税」を創設する条例案を9月2日に定例議会に提出した。この法案は、今年6月の議会で、市長が辞任した影響などで廃案になった経緯がある。今回、一部変更した上で、新たな条例案として再提出した。

 「太陽光パネル税」は、地方税法に基づく法定外目的税で、太陽光発電所のパネル設置面積に応じ、発電事業者に課税するもの。屋根上に設置した案件を除いた事業用太陽光発電所に対し、パネル1m2当たり50円を5年間、課税するなどの仕組みを規定している。

 同法案は、これまで美作市議会で専門家なども招いて議論してきたが、納税者への説明や理解が十分に得られていないなどの理由から、採決されずに継続審査となっていた。6月の市議会定例会で審議される予定だったものの、萩原誠司市長が辞表を提出するなど議会運営が混乱し、条例案について継続審査の手続きを取らないまま閉会となり、廃案となった。

 その後、市長選で萩原氏が再当選し、同氏は、当選直後からパネル新税の条例案を再提出したいと発言していた。今回、小規模事業者に配慮する内容を新たに盛り込んだうえで、9月の定例議会に再提出した。

 新たに条例案に追加した内容は、小規模事業者への免除規定で、具体的には、連系出力50kW未満の低圧事業用案件のなかで、地目が田んぼか、かつて田んぼだった用地に建設した案件は課税対象から外す。これらの発電所は、平地に設置されていることから、屋根上設置と同様、相対的に環境への影響が少ないと判断したという。

 また、新型コロナウイルス感染予防の見地から、課税対象事業者を集めた説明会や意見の聞き取りの場が開催できないことから、導入に際し、アンケート方式による意見徴収を行い、その内容によっては市長が追加的な措置を講ずる、という内容も附則で加えた。

 仮に6月の議会で同法案が可決された場合でも、総務省からの同意を得るプロセスが必要なことや、議会の要望などでアンケートを実施することも想定されることから、パネル新税が導入されるには、早くても2022年度からになりそうだ(関連記事:美作市の「パネル新税」法案、市長辞任で審議されず廃案に)。

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