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再エネ由来の「グリーンアンモニア」、成長率は53%以上

2020/09/07 22:29
工藤宗介=技術ライター
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 米調査会社のKenneth Researchは8月31日、太陽光・風力・水力といった再生可能エネルギー電力を用いたカーボンフリーな製造プロセスでつくられる「グリーンアンモニア」の市場に関する調査レポートを発表した。2019年の世界市場は約955万米ドルと評価し、2020~2027年の調査期間に成長率53.90%以上で成長すると予測している。

 調査レポートによると、全世界で生産されるアンモニアの約72%が天然ガスを用いた水蒸気改質プロセスによって製造されており、二酸化炭素の排出量増大が課題となっている。温室効果ガスの削減に向けて各国とも規制的な政策を強めており、グリーンアンモニアへの注目も高まっている。

 アンモニアは、肥料、染料、布地、爆発物、農薬など用途が多く、複数の産業で広く使用される。これらの広範な使用とグリーンアンモニアへの移行が市場の成長を牽引する。ただし、グリーンアンモニアプラントの設置に向けた先行投資が2020~2027年の予測期間における市場の成長を阻害する要因にもなるという。

 その一方、海上輸送に使う燃料でのアンモニアの使用が、市場拡大に追い風になるという。国際海事機関(IMO)の2020プロトコルでは、船舶で使用する輸送油中の硫黄の制限を0.5%m/m(質量比)に引き下げた。これにより、より高品質な船舶用燃料への移行が進み、グリーンアンモニア市場にも成長機会をもたらすと予測している。

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