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秋田沖・洋上風力にまた新規参入、旧一般電気業者の争いに

2020/09/15 21:50
工藤宗介=技術ライター
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秋田県能代市・三種町・男鹿市沖および秋田県由利本荘市沖の洋上風力計画2海域
(出所:JERA)
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 東京電力フュエル&パワーと中部電力の折半出資会社であるJERA(東京都中央区)と電源開発(Jパワー)、ノルウェーの大手エネルギー企業エクイノール(Equinor)は、秋田県能代市・三種町・男鹿市沖および秋田県由利本荘市沖の2海域における洋上風力発電事業に向けてコンソーシアムを組成した。9月9日に発表した。

 JERAは、洋上風力発電事業を手掛けるグローバル企業によって結成された「海洋再生可能エネルギー連合」に国内企業として唯一参加し、英国や台湾などの洋上風力発電事業にも参画する。Jパワーは、国内で合計約53万kWの風力発電設備を持つ。北九州市港湾区域の洋上風力発電事業で優先交渉権者に選定され、英国の洋上風力発電事業にも参画する。エクイノールは、英国、米国北東部、バルト海などの大規模洋上風力発電事業で主導的な立場にある。コンソーシアムは今後予定される公募に応札し、秋田県内での洋上風力発電事業の実施を目指す。

 国は現在、洋上新法(再エネ海域利用法)に基づき、洋上風力発電事業者を公募・入札で選定するエリア「促進区域」の選定を進めている。選定された発電事業者は、最大30年の海域専有が許可される。

 両海域は、地元合意など環境整備が進捗している区域として「有望区域」に指定されていることから洋上風力発電事業への参入を表明する企業グループが相次いでおり、公募・入札に向けた競争が激化している。いずれの企業グループにも、旧一般電気事業者およびグループ企業が参画しており、背後では旧一般電気事業者同士の争いの様相を呈している。

 秋田県能代市・三種町・男鹿市沖では、住友商事、ウェンティ・ジャパン、加藤建設、国際石油開発帝石(INPEX)、JR東日本エネルギー開発株式会社(JED)、石油資源開発(JAPEX)、東京電力リニューアブルパワー(東電RP)、成田建設がコンソーシアムを組成し、最大480MWの着床式洋上風力発電所を2026年に稼働する計画。また、大林組と関西電力などが出力455MWを2024年度以降の稼働を目指して検討を進めている。

 由利本荘市沖では、九電みらいエナジーと独再エネ事業者RWE Renewablesの日本法人RWE Renewables Japan合同会社が共同入札参加協定を締結した。最大700MWを建設する計画で、環境影響評価を含めて準備を進めている。また、レノバ、コスモエコパワー、JR東日本エネルギー開発、東北電力が共同出資し、出力約700MWの洋上風力の計画を進めている。

 このほかにも、中部電力と三菱商事パワーは両海域における開発可能性を検討し、環境影響評価法に基づく「計画段階環境配慮所」を取りまとめた。能代市・三種町・男鹿市沖では、最大480MWを計画。利本荘市沖では、ウェンティ・ジャパンを含む3社共同で最大840MWを計画する。

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