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オリックス、インドの再エネ大手を1000億円超で取得

2020/09/15 22:12
工藤宗介=技術ライター
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Greenko Energy Holdingのホームページ
(出所:Greenko Energy Holding)
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 オリックスは9月11日、インドの大手再生可能エネルギー事業者であるGreenko Energy Holding(本社:モーリシャス諸島)の株式の一部を取得することで基本合意書を締結したと発表した。出資比率は20%超、取得金額は総額約9億8000万米ドル(1ドル=約106円換算で約1039億円)になる見込み。

 創業者グループから発行済株式を取得するとともに、オリックスが現在インドで運営する合計873MWの風力発電事業すべてをGreenkoに統合し、その対価としてGreenkoの新株を引き受ける。なお、出資比率や取得金額は現時点での計画値であり、デューデリジェンスや株式取得時の為替、今後の追加出資などで変動する可能性があるとしている。

 Greenkoは、インドの大手再エネ事業者を傘下に持ち、インド国内で合計4.4GWの稼働済み再エネ発電所(風力52%、太陽光35%、水力11%、バイオマス・ガス2%)を運営するほか、水力発電事業1.2GWを買収手続き中、合計8GW以上を建設または開発中。太陽光や風力による再エネ電源と揚水発電を組み合わせ、天候による影響を受けずに火力発電などと同等のコストで再エネ電力を供給するIREP事業を展開している。

 インド国営機関や州電力公社など向けに平均20年超の長期売電契約(PPA)を確保し、高い成長性と安定的な収益基盤を構築している。2020年3月期の売上高は6億6100万ドル(約701億円)、総資産は64億6700万ドル(約6855億円)。また、シンガポール政府投資公社(GIC、現時点の出資比率65.8%)、アブダビ投資庁(ADIA、同16.5%)が資本参加している。

 インドの再エネ市場は、設備コストの低下と恵まれた気候により、電気料金水準と同等のコストである「グリッドパリティ」に達しており、火力発電などと比較してもコスト優位性を確保している。インド政府では、2020年の想定再エネ導入量113GWに対して、2022年までの導入目標を175GWに設定している。また、Bloomberg NEFでは、2030年の設備容量は389GWと予測しており、今後さらなる拡大が期待されている。

 オリックスは、2016年にインドで合計873MWの風力発電事業に共同出資で参入し、2019年に同事業を100%出資とした。また、2017年には米国の上場地熱発電事業会社Ormat Technologiesに出資し、現在は21.5%を保有する。日本国内では、合計約1GWの太陽光発電事業のほか、風力、地熱などの再エネ発電事業を推進している。

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