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韓国の干拓地で200MWの水上太陽光、データセンターなどに供給

2020/09/24 13:49
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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干拓地であるセマングムを、スタートアップや大手ICT企業の集積地にする
(出所:SK E&S)
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 韓国の財閥、SKグループの再生可能エネルギー関連企業であるSK E&Sは9月23日、合計出力200MWの水上太陽光発電所を開発すると発表した。

 同国のセマングム開発投資庁(Saemangeum Development and Investment Agency:SDIA)による産業投資型発電プロジェクト(Industrial Investment Power Generation Project)の一環として開発する予定としている。

 セマングムは、全羅北道にある広大な干潟である。産業の誘致の一環として、このプロジェクト全体では合計出力2.4GWの太陽光発電所を開発する。

 SK E&Sが提案した合計出力200MWの水上型太陽光発電所は、4つの入札者の提案のうち、最初の事業者入札の優先交渉者(preferred bidder)として選ばれたとしており、まだ確定したわけではないようだ。確定すれば、韓国の民間企業として最大の水上型太陽光発電事業者になるとしている。

 SK E&Sは、セマングムを、オランダの干拓都市であるアルメレ(Almere)のような、次世代産業の集積地にすることに寄与する計画を示している。

 スタートアップ企業の集積地として良質の雇用を創出し、データセンターも誘致して、これらの施設に太陽光発電電力を供給する。こうした環境に魅力を感じる国内外のIT企業が長期的に拠点を置く地域とし、地域経済を活性化する案という。

 この一環として、同社は約1000億ウォン(約90億円)を投じ、初期段階で進出する大手企業と従事者を募り、こうした企業や人たちが地域に定着し、安定的な雇用を創出できるようにするためのプログラムにも着手する。SKグループのメディア・ICT(情報通信技術)企業であるSKブロードバンドと共同で、データセンターも建設する。

 SK E&Sは、ガス田の開発から液化・ガス化のインフラスや輸送、発電まで一貫した液化天然ガス(LNG)のバリューチェーンを手掛けてきた企業で、現在は再生可能エネルギーに注力している。

 韓国内で、36カ所・合計出力47MWの太陽光発電所、全羅南道新南郡の出力63MWの風力発電所の合計出力110MWの再エネ発電所を運営している。

 今後、再エネ発電所の規模を少なくとも合計出力2GWに拡大していく。さらに2030年までに、韓国で合計10GW、国外で同5GWに拡大するとしている。

 太陽光発電では、干拓地に合計出力750MWの開発計画を進めている。干拓地は、土の塩分が高いため、農業には向かない。そこで太陽光発電所の用地に活用し、地域経済を活性化するとしている。塩田跡でも案件の開発を進めている。

 風力発電では、全羅南道のシナンにおいて、出力96MWの発電所の開発を進めている。また、800MW規模の洋上風力発電プロジェクトの開発も検討している。

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