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清掃工場のCO2からメタン合成、日立造船など実証

2020/09/28 23:25
工藤宗介=技術ライター
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炭素循環社会モデルのイメージ
(出所:日立造船)
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実施体制
(出所:日立造船)
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 日立造船は、エックス都市研究所(東京都豊島区)と共同で「清掃工場から回収したCO2の資源化による炭素循環モデルの構築実証事業」に取り組んでいる。CO2と水素を反応させてメタンを合成するメタネーション設備を10月に着工する。9月17日に発表した。

 環境省が2018年度より実施する「CO2の資源化を通じた炭素循環社会モデル構築促進事業」の一環として、提案し採択された。清掃工場から排出されるCO2を利用したメタネーションは世界初という。

 神奈川県小田原市の環境事業センターのストーカー式焼却炉のうち75t/日の炉1基を対象に、メタン化設備やCO2回収設備などを設置する。メタン製造量は、商業用天然ガスのサテライト供給設備に匹敵する約125Nm3-CH4/hを計画している。

 実証試験では、CO2削減効果を検証・評価するとともに、本格的な普及に向けた課題を明らかにする。太陽光の余剰電気による安価でカーボンフリーの水素の確保など普及に向けた将来課題を克服することで、清掃工場とメタネーション技術の組み合わせモデルの実用化を目指す。実証期間は2022年までの予定。

 日立造船は、1965年に日本初の発電設備付きごみ焼却施設(清掃工場)を大阪市に納品するなど、ごみ焼却発電で多くの実績・ノウハウを持つ。また、メタネーション分野においても1990年代から研究しており、多くの実証設備を納めているという。

 こうした水素利用の動向に関しては、日経BP 総合研究所が7月31日に発行した「世界水素ビジネス-全体動向編-」の中で、「作る」「運ぶ/貯める」「使う」ための各種技術の解説のほか、中国・韓国・欧⽶豪の戦略を分析、2050年までの水素普及シナリオを紹介している(「世界水素ビジネス-全体動向編-」の案内サイト)。

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