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「風車用タワークレーン」初適用、狭小地での施工が可能に

2020/09/29 21:59
工藤宗介=技術ライター
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風車用タワークレーンによる建設の様子
(出所:鹿島)
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 鹿島は9月23日、山形県米沢市で建設が進められている風力発電所「いちご米沢板谷ECO発電所」で、風車用タワークレーンを国内で初めて適用したと発表した。これまで一般的な移動式クレーンでは困難だった、狭小地での大型風車の施工に成功した。

 今回適用した風車用タワークレーンは、最大作業高さ150m、最大吊り上げ荷重140tの能力を持つ。基礎部分は十字アウトリガー形式。北川鉄工所が製造し、東光電気工事(東京都千代田区)とアチハ(大阪市)の合弁会社であるTAリフト(東京都千代田区)が所有する。

 重量のある部材をユニット化して一気に高所に揚重できるため、従来は分割して行っていた揚重作業と高所での部材組立作業を減らし、より安全な風車組立を実現したという。また、移動式クレーンと比べて作業半径を半分以下にでき、周辺環境への影響を最小限に留めることができる。

 いちご米沢板谷ECO発電所は、福島県と山形県の県境付近に4基の風力発電設備を設置するもの。合計出力は7.39MWで、一般家庭2500世帯分に相当する電力を発電する。事業主体は、いちご100%子会社のいちごECOエナジー(東京都千代田区)。

 風車は日立製作所製を採用した。地上78mのタワー(支柱)上部に発電機や増速機を載せたナセル(筐体)を設置し、長さ43mのブレード(羽根)を含めた全高は約120mになる。

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