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バイオマス輸送船が竣工、船倉3割増で効率運搬

2020/10/02 17:15
工藤宗介=技術ライター
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バイオマス燃料輸送船「いぶき」
(出所:イーレックス)
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豊前バイオマス発電所
(出所:イーレックス)
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 イーレックスは9月30日、ガットクレーン付きバイオマス燃料輸送船「いぶき」を竣工したと発表した。同社が出資し、福岡県豊前市に稼働した「豊前バイオマス発電所」向けにバイオマス燃料などの国内輸送に利用される。9月17日に命名・引渡式を執り行った。

 イーレックスと、NSユナイテッド海運の100%子会社NSユナイテッド内航海運(東京都千代田区)との輸送契約に基づき、NSユナイテッド内航海運が発注、本田重工業(東京都千代田区)が建造した。船籍港は、大分県佐伯市の佐伯港で、本田重工業の工場がある。

 全長79.23m×全幅14.00m×深さ8.15mの船体に、全長32mのガットクレーン、容量5m3のグラブバケットを備えた。総トン数は749t、載貨重量は2300t、船倉の容積は3190m3。ガットクレーン付き輸送船は希少であり、今後の安定した輸送手段の確保につながるとしている。

 比重の軽いバイオマス燃料を効率よく輸送することを目的に、従来型の同型船と比較して船倉の容積を約3割大きく設計し、積載可能トン数を増加した。また、軽量貨物に適した大容量グラブバケットにより効率的な荷役が可能で輸送コストを低減した。

 豊前バイオマス発電所は、国内最大級となる出力74.95MWの木質バイオマス発電所。燃料はパーム椰子殻(PKS)および木質ペレットで、年間発電量は一般家庭約15万世帯分に相当する約5億kWhの見込み。事業主体はイーレックスが65%、九電みらいエナジーが27%、九電工が8%出資する豊前ニューエナジー合同会社。2017年12月に着工、2020年1月に営業運転を開始した。

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