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深谷市で植物工場を実証、太陽光発電で電力自給

2020/10/08 15:58
工藤宗介=技術ライター
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自然光利用型植物工場「Veggie」
(出所:DMM、GRHD)
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「深谷PoC」の将来イメージ
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 DMM.com(東京都港区)とグリーンリバーホールディングス(GRHD、福岡市)は9月28日、自然光利用型の植物工場「Veggie」を埼玉県深谷市に設置し、移動可能な水耕栽培装置の実現性評価を目的とした実証実験を行う。実験施設は10月に着工、2021年1月に「深谷PoC」として本格稼働する予定。

 Veggieは、20フィートコンテナと同等の大きさに縦型水耕栽培装置(Bi-Grow)、養液管理装置、空調設備などを搭載した小型農業用鉄骨ハウス。トラックなどで移動可能で、設置場所を選ぶことなく水耕栽培が可能。GRHDグループが2016年に開発し、2020年までの3年間、試験的に稼働してきた。

 深谷市が2019年10月に実施した農業課題を解決する技術や事業プランを全国から募集するビジネスコンテスト「ディープバレーアグリテックアワード2019」において、GRHDが最優秀賞を受賞し、2020年4月に同市の出資を受けた。GRHDの理念に賛同したDMMとともに深谷PoCとして共同事業を実施する。

 深谷PoCでは、Veggieを10基設置するほか、太陽光発電設備を設置し、エネルギーの自給自足および非常用電源として利用する。賃貸型水耕栽培装置の可能性や、自家消費型再エネ利用の植物工場としての実現性を評価する。また、農業に取り組む障がい者支援施設などを対象に新たな農福連携事業のスタートアップ支援、水耕栽培装置によるCO2削減量を計測し環境影響評価を行う。実証期間は約2年間の予定。

 現在の社会情勢のなか、今後はスマートシティ構想により都市から地方に人的資源が分散すると想定。評価指標を達成後には、深谷PoCモデルを全国の自治体およびスマートシティ構想に提案・展開し、農業(Agriculture)と労働(Work)と休暇(Vacation)を同時に実現する「アグリワーケーション」を推進するとしている。

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