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ドローンによる風力設備の自動点検、JパワーとKDDIが実証

2020/10/13 13:53
工藤宗介=技術ライター
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ドローンによる点検の様子
(出所:Jパワー、KDDI)
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撮影したブレードの様子
(出所:Jパワー、KDDI)
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今後の計画
(出所:Jパワー、KDDI)
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 電源開発(Jパワー)とKDDIは10月7日、風力発電設備のブレード(羽根)に沿って自動撮影が可能なオートフライトソフトを搭載したドローンを用いた風力発電設備の自動点検を実施し、その有効性を実証したと発表した。両社は今後、実用化に向けた検討を引き続き進めていく。

 これまで風力発電設備のブレードは、人の手によって点検していたが、特殊な高所作業であり技能を持つ人員が限られていた。また、点検作業も風の吹かない夏期などに集中するため、作業員の確保に課題があった。

 今回の実証では、Jパワー苫前ウィンビラ発電所ほか2カ所の風力発電設備について、ドローンベース製オートフライトソフトを搭載したドローンを用いて、停止させた風車のブレード3枚を1枚あたり4方向から自動撮影した。実施期間は9月1日~30日。

 撮影した後、画像処理ソフトを用いて撮影した位置・高度情報を付与してクラウドサーバーにアップロード。この画像データを、画像解析ソフトを活用して損傷箇所を解析し、損傷部位別の正確性などを確認した。

 オートフライト技術を用いることで、ドローンの高度な操作技術が不要で、簡単な設定でブレードを点検できるという。また、自律飛行のため、落雷などの緊急時でも現地作業員による迅速な点検が可能としている。

 実証の結果、ブレードやタワー(支柱)を含む風力発電設備全体を漏れなく撮影できた。撮影時間は風車1基あたり約20分程度で、従来の点検手法と比べて10分の1程度まで時間を短縮できた。撮影された写真は、高所作業で接写した写真と比べても遜色なく、画像解析ソフトによる損傷箇所も解析できたという。

 今後は、ドローンやLPWA(低消費・広域無線通信)などを用いたDX(デジタルトランスフォーメーション)による保全作業の高度化を推進し、ドローンや各種IoTセンサーが取得したデータを蓄積・分析・可視化するデータプラットフォームを構築する予定。さらに、AI分析やドローン・ロボットなどによる遠隔操作、自動制御にも取り組むとしている。

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