ニュース

定置用蓄電池の世界市場、2026年に12万MWh超に、太陽光・風力急増で

2020/10/16 14:56
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
定置用蓄電池の設置先別世界市場規模推移・予測
(出所:矢野経済研究所)
クリックすると拡大した画像が開きます

 矢野経済研究所は10月13日、2019年における定置用蓄電池の世界市場規模(メーカー出荷容量ベース)は、前年比88.1%の1万4951MWhだったとの調査結果を発表した。市場拡大を牽引してきた韓国で、定置用蓄電池の火災事故が起きたことが影響したという。一方、韓国以外の国では、定置用蓄電池の導入は着実に増加している。

 脱原発・脱石炭による脱炭素社会構築に向けて、世界各国では太陽光や風力といった再生可能エネルギー発電設備の導入が急増している。一方、太陽光や風力は時間帯や季節、気象条件などで出力変動があることから、安定的な系統運用のため、大規模な蓄電池の導入が進んでいる。

 定置用蓄電池の位置付けは、従来の非常用電源からエネルギーマネジメントとしてのニーズが強くなりつつある。2021年以降は、地球温暖化対策のパリ協定もあり、欧米などの先進国だけでなく中国やインドといった途上国でも再エネの導入拡大が確実視されており、それに伴い電力系統向け大型蓄電池の需要はさらに伸びると予測される。

 2020年は、前年比109.7%の1万6400MWhの見込み。韓国における定置用蓄電池支援策の終了、新型コロナウイルス感染症に伴う市場低迷により、住宅用や企業・業務用蓄電池の成長率は鈍化する一方、北米や欧州では電力系統向けの導入が進むという。2021年度以降は、世界各地で再エネ導入がさらに加速し、系統での需給調整や平準化対策としての需要も急増し、2026年には12万666MWhまで成長すると予測する。

  • 記事ランキング