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100%再エネ運転できるハイブリッド発電、離島や作業船用途で

2020/10/19 22:59
工藤宗介=技術ライター
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ハイブリッド発電システムの概略
(出所:タマデン工業)
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岡山県倉敷市に設置したデモ機
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岡山県倉敷市に設置したデモ機
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岡山県倉敷市に設置したデモ機
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 タマデン工業(岡山県玉野市)は、太陽光発電や風力発電、蓄電池、ディーゼル発電機など複数の電源によるエネルギーミックスを最適化できるハイブリッド発電システムを開発した。離島や遠隔地などのマイクログリッドや作業船の電源といった用途が期待される。

 インバーターを電源装置として活用することで、各電源を並列接続した。再生可能エネルギーの発電量が十分にある時は、ディーゼル発電機を完全に停止できる。「100%再エネ運転」では、ディーゼル発電機の燃料費とメンテナンスを大幅に削減できる。

 岡山県倉敷市に設置したデモ機は、定格出力が75kW。太陽光パネル75.6kW、ディーゼル発電機60kVA、蓄電池88kVA、模擬風車(モーターで発電機を回すことで風車をシミュレーションする)22kWから構成される。

 昼間に太陽光発電が十分に稼働する時間帯と深夜の消費電力の少ない時間帯はインバーター出力、朝方と夕方など太陽光発電が少なく消費電力の多い時間帯はディーゼル発電機を使うことで、1日24時間のうちディーゼル発電機を12時間停止できるという。

 電力インフラが未整備な離島などでの利用を想定して開発した。こうした地域では、主に小型のディーゼル発電機が用いられており、燃料費やメンテナンス費が高額なのが課題となっている。再エネ電源を追加した場合も、主電源が停止するとパワーコンディショナー(PCS)も停止するため、余剰電力状態であってもディーゼル発電機は低負荷運転にならない程度に運転し続ける必要があり、再エネ100%運転は不可能だった。

 同社は現在、モルディブでの導入プロジェクトを推進している。2020年度内の完了を目指しているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で現地入りが難しい状況が続いているという。

 また、ディーゼルエンジンを停止しても電力供給が継続できる特徴から、河川・湖沼・海岸・港湾工事や海洋土木工事などに使用する作業船における電源用途としても注目されている。

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