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三菱重工が初のグリーンボンド、再エネ・水素を強化

2020/11/02 20:20
工藤宗介=技術ライター
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洋上風力発電には引き続き注力
(出所:三菱重工)
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水素タービンの製品化では世界的に先行する
(出所:三菱重工)
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地熱発電ではさらに技術力を強化
(出所:三菱重工)
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 三菱重工業は、同社初となるグリーンボンドを国内公募形式で発行する。風力・水素・地熱発電などの再生可能エネルギー事業に関連する、新規または既存の事業やプロジェクトの資金に活用する。10月30日、社債の訂正発行登録書を関東財務局長に提出した。

 同社は、再エネ分野では地熱発電設備のほか、早くから風力発電設備を手掛けてきた。風力では、1982年に日本における商用機第1号を納入して以来、現在まで4200基超、約440万KWの風力発電設備を国内外に供給してきたものの、陸上風車から事実上、撤退した。また、太陽電池については、薄膜のアモルファスシリコン型を開発、製品化し、海外などでも販売した実績もあるが、こちらも撤退している。

 洋上の大型風力発電設備に関しては、2014年にデンマークのヴェスタス(Vestas Wind Systems)と合弁企業MHIヴェスタス(MHI Vestas Offshore Wind)を設立、2020年10月29日にはヴェスタスの株式取得・取締役派遣を含むパートナーシップ協定を締結した。

 このほかにも、水素発電では、ガスタービンにおける水素混焼技術を確立しており、さらにオランダの天然ガス炊きGTCC(ガスタービン複合発電)の一部の発電設備(44万kW)を対象に、2025年までに100%水素専焼に転換するプロジェクトに取り組んでいる。地熱発電では、二相流体輸送とダブルフラッシュ方式を組み合わせ、世界で初適用するなど、新しい地熱発電技術の開発を進めている。

 今回発行するグリーンボンドの名称は「三菱重工業株式会社第36回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」。発行年限、発行額、発行時期とも未定。主幹事証券会社は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、みずほ証券、野村證券、大和証券、メリルリンチ日本証券。グリーンボンド・ストラクチャリング・エージェントは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が務める。

 グリーンボンド発行にあたって同社は、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンドガイドラインに定められる4要素(1.調達資金の使途、2.プロジェクトの評価と選定、3.調達資金の管理、4.レポーティング)に関する方針を記載した「三菱重工業株式会社グリーンボンドフレームワーク」を策定した。

 また、ICMA「グリーンボンド原則2018」および環境省「グリーンボンドガイドライン2020年度版」の適合性評価について、第三者機関のサステイナリティクス(Sustainalytics)からセカンドパーティ・オピニオンを取得した。

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