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IHI、「ブルーアンモニア」を燃料利用、ガスタービンに混焼

2020/11/06 17:55
金子 憲治=日経BP総合研究所、工藤宗介=技術ライター
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IHI横浜事業所のアンモニア混焼ガスタービン試験設備
(出所:IHI)
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IHI相生事業所の大容量燃焼試験設備
(出所:IHI)
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 IHIは、アンモニアを2000kW級ガスタービンの燃料に混焼する実験を、10月26日から横浜市にある事業所で開始する。日本エネルギー経済研究所とサウジアラビアン・オイル・カンパニー(Saudi Aramco)が、燃料としてのアンモニア・サプライチェーン実証試験に取り組んでおり、IHIはこれに協力する。

 アンモニアは、再生可能エネルギー由来の水素や、CCS(CO2分離・回収・固定)を併用した化石資源由来水素のキャリア(運搬媒体)に活用でき、脱炭素システムを構成する2次エネルギーとして検討されている。再エネ由来のアンモニアを「グリーンアンモニア」と呼ぶのに対し、CCS併用による化石由来のアンモニアを「ブルーアンモニア」と呼ぶ。今回の実証は、ブルーアンモニアのサプライチェーンの構築を想定している。

 アンモニアは、それ自体に毒性があるものの、石炭火力などに混焼して直接、発電燃料に利用でき、肥料や工業原料に広く使用されているため、供給インフラに技術的な問題がないなどの利点がある。

 IHIは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「次世代火力発電等技術開発/次世代火力発電技術推進事業/アンモニア混焼火力発電技術の先導研究」で、ガスタービンと石炭火力用バーナーにおいてアンモニア混焼技術の高度化に関する研究開発を行っている。ガスタービンでは、熱量比率50%以上のアンモニア混焼を目指し開発を進めている。

 今回、天然ガスとアンモニアの混焼試験でブルーアンモニアを使用する。また、石炭火力用ボイラーでは、相生事業所(兵庫県相生市)内の大容量燃焼試験設備における微粉炭とアンモニアの混焼試験にて、ブルーアンモニアを使用した。これらは世界初のブルーアンモニア混焼試験になるという。

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