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再エネ「都市間流通」をアレンジ、まず神栖市の風力で

2020/11/11 11:52
工藤宗介=技術ライター 、金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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事業スキームのイメージ(出所:まち未来製作所)
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 地域エネルギー会社やタウンマネジメント会社などのローカルビジネスの企画・立ち上げを手掛ける、まち未来製作所(横浜市)は11月10日、再生可能エネルギーによる電力を地方から都市部に売電する仕組みを「都市間流通」と捉えることで、地域活性化を促す電力事業を提案する。

 このサービス企画は、「グッドアラウンド」と名付けた。再エネ発電所の立地自治体の依頼に基づき、発電所の賛同を得て再エネを地産地消や都市に供給する。売電収益は「地域活性化資金」として立地自治体と協議したうえで地元に還元する仕組み。

 再エネ発電と地域との共生関係を構築し、合意形成に寄与することで、再エネ大量導入を後押しするという。また、地域ブランドの再エネ販売により継続的に地域ブランドを全国に発信する。

 このほかにも、大型の再エネ発電所と小口分散再エネ電源をアグリゲートし、地域新電力会社に使いやすく形成する。再エネポテンシャルの少ない都市部でも、フェアトレードの意義をアピールすることで、地方の再エネ利用を促進する。

 第1号案件として、茨城県神栖市において、市民出資で風力発電事業を手掛ける一般社団法人・波崎未来エネルギーなど、地元再エネ発電事業者および再エネ特化型の小売事業者複数者と連携して、電気の運用、流通、運用益を実現した。市内の再エネ発電所の内訳は、風力発電1.5MW、太陽光発電所500kW、バイオマス発電所24.4MWで、発電量は最大で月間16GWh。運用益は年間2000万円程度を見込んでいる。

 同社によると、このほかにも地域活性化を求める再エネ発電事業者から多くの賛同を得ており、数十万kWの要望が出ているという。今後は、現地や都市部の需要を掘り起こし、パートナー新電力に紹介していくことも予定している。

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