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ドローンの自律飛行で風車を撮影、点検時間を短縮

2020/11/17 21:12
工藤宗介=技術ライター
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ACSL-PF2
(出所:自律制御システム研究所)
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実証実験の様子
(出所:自律制御システム研究所)
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ドローンが撮影した風力発電設備ブレードの先端
(出所:自律制御システム研究所)
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 産業用ドローンを開発する自律制御システム研究所(ACSL、東京都江戸川区)は11月12日、同社が開発した国産ドローンについて、風力発電設備の点検仕様を提供し始めると発表した。風力発電設備のブレード(羽根)を自律飛行で点検する実証実験を行い、従来の望遠レンズ搭載カメラによる地上からの撮影と比べて大幅に作業時間を短縮できることを確認した。

 機種名はACSL-PF2で、機体拡張性が高くさまざまな用途に対応できる。アームとボディの一体成型により、強度だけでなく防塵・防水性能も向上しているという。これまでに河川護岸点検や火力発電所の内部点検、被災地の被害状況の調査などでの利用実績があるという。全長1173×高さ654mm(アンテナ含む)、重さは7.07kg(蓄電池2本含む)。

 風力発電設備の点検仕様は、独自開発の国産フライトコントローラーと、35mmフルサイズセンサー6000万画素の高解像度カメラを搭載。風力発電設備の詳細サイズや位置情報を入力すると、自動的に飛行ルートを算出し、風力発電設備のタワーやブレードに沿うように飛行できる。ブレードのレセプターやエッジ部分の詳細画像を取得できるという。

 実証実験では、1回の自律飛行で風車全体の前面と背面、1枚のブレードに対して4方向から撮影した。安全のためブレードから約10m離れた撮影で、望遠レンズ搭載カメラと同程度の精度で点検画像を撮影できた。従来の地上から望遠レンズ搭載カメラで撮影する点検では約1時間かかっていたのが、ドローン撮影では約7分間で完了したという。

 同社は、今後もドローンによる風力発電設備の点検の実用化に向けて検討していくことで、点検用の画像撮影にかかる時間を大幅に短縮させ、点検作業全体の効率化が可能になるとしている。

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