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EVの開発期間を短縮、TMEICが駆動系ダイナモメーターシステム

2020/11/20 10:02
工藤宗介=技術ライター
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 東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は11月19日、世界最高クラスの超高速・極低慣性モーターを搭載した、電動車両の開発検証試験向け駆動系ダイナモメーターシステムを開発し、11月から販売を開始したと発表した。

 自動車産業では、EV(電気自動車)・FCV(燃料電池車)・PHEV(プラグイン・ハイブリッド車)などの電気モーターによる駆動を採用した自動車の市場投入が相次いでいる。特に現行のガソリン車と同等の走行性能の実現や航続可能距離の向上に向けて、車載モーターの小型軽量化かつ回転数増加が進んでおり、これらの製品ニーズと開発期間の短縮に対応した開発・検証試験設備が求められている。

 同社は今回、これまで産業プラント向けに培ってきたモーター、パワーエレクトロニクス機器の知見を活用して高速回転下で低慣性を実現するモーターを開発し、専用インバーターも含めた駆動系ダイナモメーターシステムとして製品化した。完成車の開発検証前にトランスミッション、プロペラシャフト、ディファレンシャルギアといった各駆動系モジュール単体で検証できるという。

試験対象のイメージ
(出所:TMEIC)
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 極低慣性モーターにより高応答の挙動を実現したことで、従来に比べて完成車での走行試験に近い、高精度の加減速試験を可能にした。このほかにも、設置スペースでの従来比20%削減、および独自のレビテーションシステム(設備浮上機能)搭載により、短時間で安全にレイアウトを変更でき、作業性を大きく改善したという。

 入力軸ダイナモは出力200kW、最高回転数2万min-1、定格トルク450Nm、慣性モーメント0.12kgm2。出力軸ダイナモは出力100~145kW、最高回転数3000min-1、定格トルク1000~3000Nm、慣性モーメント3.5~4.5kgm2。なお、入力軸ダイナモは180kW、1万8000min-1もラインアップし、出力軸ダイナモは使用条件に合わせて最適仕様を提案するとしている。

今回開発の駆動系ダイナモメーターシステムのイメージ
(出所:TMEIC)
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